テレンス・クロフォードvsケル・ブルックのビッグファイトを前に、フロイド・メイウェザーがESPNのPFPランキングに対する感想を語りました。

わずか1分6秒の動画の中で、メイウェザーが口にしたのは「(PFPキングがクロフォードという評価に)同意する」「カネロ・アルバレスがライトヘビーまで体重を増やしたのは意外だった」「現在のPFPはクロフォード」ということで、井上尚弥についてはコメントはありませんでした。

話しぶりからも現在のESPNのPFPランキングを目にしたのは、このときが初めてでしょう。

もちろん、このことをもって「メイウェザーは井上を知らない」というのは間違いです。知っているかもしれません。

ただ、かつてリング誌の取材でPFPについて聞かれたメイウェザーは「このヤマナカって誰だ?誰も知らないのが入ってるぞ?」と、神の左をディスりました。米国で極端に関心が低いジュニアフェザー以下の井上を知らない可能性も十分あります。

さて、その1分6秒の動画ではESPNのランキングも画面に下貼りされ1位クロフォード、2位カネロ、3位井上の名前が並びました。
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これを「メイウェザーの独自ランキング」と勘違いしたTHE ANSWER が「井上を3位に選出」「日本が世界に誇るボクサーを50戦無敗のレジェンドが評価している」と報道してしまったのです。

先週、来年2月28日に東京ドームで開催される「MEGA2021」にメイウェザーが出場すると発表され、リモートでの質疑応答で、井上とのエキシビション戦の可能性を問わたメイウェザーが「その名前は詳しくはわからないが」と語ったことが、井上信者を「自分でPFPに選んだ井上を知らないわけがない」と動揺させてしまっています。

あの場面で、本当は知っているのにわざわざ「よくわからない」と答えることはありえないでしょう。

リモートでも滑稽なまでに「日本が大好き」とアピールしまくりなのに、日本のボクシングファンを失望させるような言葉を吐くメリットがありません。

メイウェザーは井上を知らない可能性が非常に高いと思います。

パウンドフォーパウンドを、テニスの世界ランキングと同列に語って「権威があるもの」と報道するメディアもありますが、全く見当違いも甚だしい。

テニスはメジャースポーツで、テニスの世界ランキングは統括団体が序列した世界に一つの信頼出来る(信頼するしかない)ランキングです。

PFPは、記録に残らないのはもちろん、多くの場合記憶にすら残りません。

この妄想ランキングを愛する私でも、半年前のランキングはあやふやですし、なにより調べようもありません。

愛する一方で、どれほどくだらないランキングなのかも、よく理解しているつもりです。


それにしても、メイウェザー。今度は誰とexhibitionを踊るのでしょうか?