Should he be successful on May 2, a much anticipated third bout with Golovkin is likely for September. After that, a possible trip to Japan to face 2012 Olympic Gold medalist Ryota Murata could be next !!!

It’ON !!!

日本ボクシング史上最大のイベントが内定しました。
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12. ななし 2020年03月07日 09:16
 
シビアなアメリカを主戦場に3軍から4軍レベルのボクサーに、3000万レベルのファイトマネーでアメリカでブランドにボコボコにされ、日本でようやく勝利したマッチメイクに守られているガラパゴス第2のベルト村田がいきなり、一軍でボクサーの中でもっとも稼ぐカネロとの対戦だから笑えます。
ゴロフキン、チャーロ、アンドラーテ、ジェイコブス、デレビチャンチェンコ、ムンギア、クリスユーバンクをさしおいてだから、実績もないのに、4軍クラスが1軍のトップと試合する。ある意味すごいことです。 (原文ママ)


村田諒太はどんなに自虐的に見ても「4軍」じゃないですね。

ななしさんも「1軍から4軍までの所属選手をそれぞれ教えて」と聞かれたら涙目になって黙り込んじゃうんじゃないでしょうか。

シビアな欧米メディアで、村田の評価は lower-top-10 contender(ミドル級トップ10だが下位)です。「1軍だけどトップじゃない」という見立てです。

もちろん「村田諒太vsカネロ・アルバレス」は日本ボクシング史上で「図抜けて大きなイベント」になりますが「ステージと技術において最高の試合」か?…となると、限りなく大きな疑問符が付いてしまいます。

ボクシングと他のスポーツで決定的な違いは世界的な統括団体が存在しないにもかかわらず、怪しい承認団体がいくつも跳梁跋扈していることから生じています。

もっとわかりやすく言うと、まともなスポーツでは「ステージと技術において最高の試合」と「最も大きなイベント」は美しいイコールで結ばれています。

そして、その試合は全く公平な条件で行われます(スキージャンプのように身長とスキー板の長さを比例させるあからさまな後出しルール改正や、「中東の笛」のような露骨すぎる地元判定もありますが)。

しかし、ボクシングにおいては人気選手の試合が「最も大きなイベント」であり、そこには(最強決定戦などの)ステージや技術の精度は全く関係がありません。

さらには、Aサイドの人気選手はキャッチウェイトやリングの大きさ、カンバスの硬さ、ロープの張りなどもオーダーメイド、対戦相手は〝手枷足枷〟を嵌められた状態でリングに上がります。

他のスポーツで言えば「フェデラーのコートだけ異常に狭くて相手のコートは広い」「バルセロナのゴールは小さくて相手チームのゴールは大きい」みたいなものです。

そもそも、他のスポーツでは選手が対戦相手を決めるなんてありえません。チャンピオンの前に現れるのは過酷な挑戦権争いを勝ち抜いてきた手強い猛者ばかりです。

「フェデラーがまた雑魚狩り」なんて批判は聞いたことがありません。

このAサイドの利益を満身で享受し「カネロウェイト(自分に都合の良い契約体重を相手に押し付ける:155ポンドという数字を指すことも)」「カネロピック(危険の少ない相手や劣化した過去の強豪を選ぶ)」と後ろ指も差されながら成長してきた〝過保護な怪物〟がカネロです。

そして、村田も日本ボクシング史上、最もプロテクトされたボクサーでしょう。

その意味でも「村田vsカネロ」は、プロボクシングが内包する現実を見事に映し出した象徴的なイベントです。

では「村田vsカネロ」は YouTuber 対決やメイウェザーvs那須川と同根の茶番劇か?となると、そうじゃないから、ボクシングの魔宮は奥深いのです。

世界屈指の広告代理店がプロジェクトチームを結成してプロ入りした「スポーツよりもマーケティングの世界」に翻弄されながら、五輪金メダリストなのに無骨な戦車のように拳を振り回す日本人。

「1戦1戦積み重ねた叩き上げのプロなのに超過保護」という錯乱したキャリアを歩みながら、端正なボクシングを完成させつつあるメキシコのドーピング青年。

ピクサーのアニメでも、こんな奇想天外なキャラクターは創造できません。

しかも、完全実写版。