先日、フリオ・セサール・チャベスvsメルドリック・テイラーの「残り2秒のストップ」について、リング誌が「3人のジャッジが揃ってテイラーの大量リードと採点していた」と間違って報じていると指摘しました。

この種の勘違い、思い込み、あるいは意図された捏造は我々ど素人はもちろん、プロのメディアでも散見されます。

今回のリング誌は悪意があったわけではないでしょうが〝フェイクの尾鰭(おひれ)〟が勝手に泳ぎ出し、当時の記憶が曖昧になったり、そもそも当時の試合を見ていないファンが間違った記憶をインプットして、それがさらに広がってしまうケースが、よく見受けられます。

チャペスvsテイラーの件では、いかに議論を呼ぶストップだったかを強調したいがために、11ラウンドまでの採点を現実には2-1のスプリットだったのに3-0と捏造してしまうという流れでしょう。

この手の流言では「マイク・タイソンはカス・ダマトを亡くしてからボクシングが荒く雑になった」というのもあります。

タイソンはダマトが亡くなってから、ヘビー級トーナメントに参加、世界王者になったのです。

ヘビー級トーナメント、ドン・キングが仕掛けたビッグイベントです。つまり、ダマトの生前からタイソンはキングと結託していたのです。
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また「タイソンvsダグラスは200倍のオッズをひっくり返す大番狂わせだった」というのもウソです。実際には42倍とされていますが、それすらもボクマガ(2019年4月号)などが「42倍もの大差がついたら賭けは成立しない」と指摘しているように怪しい数字です。

今でも「100倍」の掛け率も見られますが、実際には購入してもその倍率にはなりません。

もちろん、あの大番狂わせの衝撃度が「200倍」であったことは否定しませんが、それを嘘の数字を見せてことさらに誇張することなんて不要です。
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しかし、フロイド・メイウェザーがWWEのプロレス興行に参戦したとき、そのギャラが2000万ドルと主催者と当人が発言したことは、明らかなウソでもこれは方便です。

昨年RIZINに。やはりメイウェザーがエキジビションで顔見せ、900万ドルを手にしたというのもいいですね。実際よりも高額の数字を出すことで、互いのメンツが保てます。 

また「ファイティング原田に連敗して引退したエデル・ジョフレが南米を公演するサーカス団で異種格闘技戦を行いヘビー級のキックボクサーなど遥かに大柄な格闘家を相手に連戦連勝一度も負けなかった」というのもアリです。

ジョフレ自身が語っているだけで何の証拠もありませんが、これはデッチ上げの誇大表現ではなく、エンタテインメント溢れるギミックです。

もちろん、私はギミックなどではないと信じていますが。