過去最高に盛り上がったアジア大会が終わりました。

オープニングから池江璃花子の8種目出場、全種目でメダル、そしてなんと6種目で金!という離れ業に驚嘆、感激。

開会式の旗手をつとめた上野由岐子の女子ソフトボールも、8戦全勝で5連覇。お家芸の柔道よりも日本の強さを見せ続けてくれました。

開催国インドネシアの国技バドミントンでは、団体5連覇中の中国を下して48年ぶりの金メダル、スポーツクライミングなど新種目でも日本代表は最も輝くメダルをもぎ取ってくれました。

そして、ボクシングでは成松大介が、これ以下はない下劣な雑音に惑わされることなく、見事に銅メダルを獲得してくれました。楽しませていただきました!ありがとう!是非、プロ転向して日本人初の世界ウェルター級チャンピオンになって下さい。あ、その前に東京2020で金メダルでした!
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ここまで盛り上がった最大の要因は、NHKとTBSが多くの競技を中継してくれたことに加えて、日本選手団の素晴らしい奮闘努力のお陰です。

「アジアで夏開催」ということで、日本は〝東京2020の仮想大会〟と捉えて、特に屋外競技において様々な実験が試行されました。

2年後に自国で開催される世界最高の舞台へ向けて本番さながらの腕試し、その思いが熱いパフォーマンスにつながったのは間違いありません。

そして、間違いなく、そこにあったのはアジアを相手に見せた意地と矜恃でした。

ここで負けるようなら世界では勝てない。

彼らに出来るなら私たちにも出来る。

その代表が、陸上男子100m決勝です。山縣亮太と蘇炳添の激突は見応えがありました。

結果は3位でしたが、山縣と蘇が戦前からライバル視する発言を繰り返しているのを頼もしく聞いていました。

優勝した蘇の記録は9秒92。このタイムは昨年のロンドン世界陸上で優勝したジャスティン・ガトリンと同タイムです。山縣の10秒00は5位に相当します。

その世界陸上でアジア人として唯一人決勝に進出した蘇は、10秒27で最下位(8位)に沈んでいますから、軽率な言い方はできませんが、いずれにしてもアジア、黄色人種のスプリントを世界が無視できる時代はとっくに終わっています。

率直に言うと、蘇が「山縣はライバル」と言ってくれるのはリップサービスに聞こえます。100mにおいて0秒08の差は、ライバル関係と呼ぶには微妙な差です。

しかし、同じアジア人だから単純な力量差を超えて負けじ魂に火がつくのでしょう。

蘇のタイムが9秒92とわかっても山縣は打ちのめされるどころか、勇気ももらったかもしれません。

山縣には失礼かもしれませんが、あれが蘇ではなくジャマイカや米国のしなやかで逞しい黒人選手に9秒92で敗れていたなら、負けじ魂や勇気があそこまでまで湧いてきたでしょうか。

日本のアスリートにとってアジア大会は、東京2020に向けたドライな予行演習なんかではなく、火薬の匂いを撒き散らす、願ってもない起爆装置でした。

東京2020では、日本がアジアを鼓舞しましょう。

今度は日本のアスリートが〝蘇炳添〟の役割を演じる番です。

今まで、アジア人には無理と諦められていた陸上100mなど遥か遠くに見えていた金メダルを撃ち抜いてやりましょう!