Breez is Nice!


バム・ロドリゲスはどこから来たのか?


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2022年1月、マッチルームはジュニアフライ級のホープ、ジェシー・ロドリゲスと複数年契約を締結しました。

生まれも育ちもテキサス州サンアントニオの当時22歳のサウスポーは、14戦全勝10KO。日本の帝拳ジムとも緩やかな契約関係にあります。


トレーナーのロベルト・ガルシアは「ジェシーが影響力のあるプロモーターと複数年契約を結んだことは、未来の扉を開けたということ。マッチルームは軽量級選手にも深い理解を示してきたから、ジェシーの選択は大正解だ。マッチルームと日本の帝拳という世界を代表する軽量級のパワーハウスと一緒に仕事ができるのは私にとっても最高の喜び」。
 
あのときのバムは地域タイトルすら獲得していない若手でしたが、日本でもお馴染みのサウル・フアレスを粉砕、リング誌がジュニアフライ級5位にランクしているように専門家評価の高いタレントで「108ポンドのジュニアフライ級で世界を目指す」と語っていました。

バムのマッチルーム初戦は翌2月、アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターでフェルナンド・ディアスとのフライ級10回戦。ステイクされるWBC米国タイトルは軽量級の層が極端に薄く、関心も低いため、2013年から9年以上も空位が続いている幽霊王座。

このイベントのメインにはシーサケット・ソールンビサイ(マッチルームの契約選手)とカルロス・クアドラスが空位のWBCジュニアバンタム級王座を争うことになっていましたが…急転直下。シーサケットがCOVID-19に陽性反応、入国ビザを確保できなかったために、バムが急遽の代打出場となったのです。

「代打」は構いませんが、ジュニアフライ級のホープがジュニアバンタムでいきなり世界戦…驚きました。

そして、ウィリアムヒルの掛け率は不思議な数字を並べます。クアドラス11/4=3.75倍、ロドリゲス4/11=1.36倍。

先日の坪井智也とクアドラスが2/7(1.29倍)、11/4(3.75倍)。3年という歳月に加えて坪井とバムの状況は全く違います。

不思議な〝昇格試合〟でした。エディ・ハーンの決断でしたが、契約したばかりのホープに冒険的すぎる対戦相手にいきなりぶつけるなんて…。

大手プロモーターはホープを過保護に扱うのが当たり前なのですが、何があったのでしょうか。





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「ボクマガ青春情熱物語」と看板を掲げつつ、リング誌のバックナンバーを紹介することが多かったシリーズですが、今回はボクシング・マガジン1976年12月号。

ちょうど50年前のボクマガです。

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WBAウエルター級王者ホセ・クエバスに挑戦、6ラウンドで散った辻本章次が表紙。

強打のメキシカン相手に序盤は善戦しましたが…。

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タイトル奪取に成功したWBCジュニアフェザー級王者のロイヤル小林は熊本、WBAジュニアフライ級王者の具志堅用高は那覇と生まれ故郷・石垣島で盛大なパレードを開催したニュース。

50年前。ボクシングの世界チャンピオンは、トップレベルのプロ野球選手よりも有名で高級取りで、社会的ステイタスも上でした。


当時を知らない私ですが、50年前の日本で世界チャンピオンになることは、一番大きなスポーツニュースだっただろうことは容易に想像ができます。


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サッカーW杯は来年の北中米大会から参加チームが16増えて48に拡大。日本は楽な組に入る可能性も期待されていましたが…。

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日本のグループFにはオランダとチュニジア、欧州プレーオフB組の勝者。

AP通信が「最も過酷なグループ」と報じ、森保監督も「非常に厳しいグループに入った。(残り1チームの欧州POのB組は)ストレートでW杯に出てもおかしくないような国ばかり。非常に力のあるグループ、対戦相手ばかり」と「非常に」を何度も繰り返し、想定以上に難しいグループに入ってしまったと感想を述べました。

「優勝」を目標に掲げている代表ですから、どんな組になろうが関係ないーーーと言いたいところですが、やはり決勝トーナメントでチーム状態をピークに引き上げたいことを考えると、一次リーグは〝肩慣らし〟で通過したいところでした。

ちなみに欧州POのB組は「ウクライナ vs スウェーデン」「ポーランド vs アルバニア」で争われ、勝ち残った1チームがF組に参戦します。FIFAランキングが最も低い62位のアルバニアに出てきて欲しい気もしますが、もしそうなるとウクライナ vs スウェーデンの勝者を撃破したことになります…。

ESPNはF組について「死の組だが、トップ通過はオランダ以外には考えられない。ロナルド・クーマン率いるオレンジ軍団は、2022年大会でアルゼンチンにPKで敗れた実力をキープしている。前回大会でドイツとスペインを競り落とした日本は研究されている。同じやり方で臨んでも同じ結果は出ない。番狂せを起こすとしたら、前回フランスを沈めたチュニジアか。順当ならオランダと日本が通過」。







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Saturday 6, December 2025

Frost Bank Center, San Antonio, Texas, USA
commission:Texas Combative Sports Program
promoter:Tom Brown (TGB Promotions),
     Sampson Lewkowicz (Sampson Boxing)
matchmaker:Tom Brown, Whitfield Haydon
official in charge:Gregorio Alvarez
inspector:Gus Calderon, Cesar Martinez
 
view on Amazon Prime Video PPV 



会場となるフロストバンクアリーナはNBAのサンアントニオ・スパーズの本拠地。キャパ19,000人。


井上尚弥に破壊されながらも、ブランドン・フィゲロアとの対戦でマイルドアップセットを起こして2階級制覇に成功したスティーブン・フルトン。

しばらくフェザー級にとどまると思われましたフルトンでしたが、WBCジュニアライト級王者オシャーキー・フォスターに挑戦する2試合で一気に2階級制覇を狙うことに。

そして迎えた、本日の前日計量。フルトンがまさかの2ポンド(907g)超過の132ポンド。

さらにそれ以上のまさかは、WBCがこの試合をライト級の暫定王者決定戦にすると発表したことでした。

リミットいっぱいの130ポンドでパスしたフォスターと132ポンドのフルトンが、130ポンドのタイトルを争うことになったのです…。

普通のスポーツファンの常識ではありえないことが平然と起きるのが、プロボクシングの世界です。

普通のスポーツファンはとっくの昔にボクシングへの興味を失っているから、特に最近になって目立つボクシング界の狂気の沙汰は、ここまできたらもう何をしたって良いという開き直りもあるでしょう。

オレクサンデル・ウシクよりもジェイク・ポールの方が有名で、茶番劇が最も注目を集めるスポーツ。

野球でいうならワールドシリーズよりも、とっくに引退したマグワイアとソーサの金属バットによる本塁打競争の方が人気を博するようなもの。

もちろん、カネロ・アルバレスを最後にスターの系譜が断絶したマイナースポーツと、ジャッジや大谷翔平らスターを供給し続けるMLBでは比較にもなりませんが…それにしても、です。

今年、ボクシングから撤退したESPNは、数年前から「WBC世界王者」「WBC世界タイトル」という表現をやめて「WBC王者」「WBCタイトル」と表現していました。このブログもそれにならっています。

アルファベット団体が自前のデタラメランキングを元に認定した王者が「世界」であるはずもない、という理屈です。

また、ESPNやかつてのリング誌は「1つの団体が1つの階級で認定が許されるのは1人の王者だけ」という真っ当な理由からWBAでスーパー王者が存在する場合はレギュラー王者を認めなていません。

メディアが「王者は各団体に1人まで」と注意喚起する世界。「各団体に1人まで」というのも無茶苦茶にも程がありますが、それがプロボクシング。

※レギュラー王者ジェイミー・マクドネルに勝った井上尚弥は、ライアン・バーネットがスーパー王者だったため、王者とは認められていませんでした)。

アルファベット団体が幅を利かすボクシング界が腐りきっているのは、ボクシングファンなら誰でも知っていますが、体重超過で階級を上げてタイトルマッチに変更するという呆れて何もいえないレベルの暴挙に出ました。

フルトンは「もっとオーバーして140ポンド超えてたら人気のウエルター級暫定タイトル戦になってたのに」と激しく後悔しているかもしれません。

WBCがどんな屁理屈をコネているのか不明ですが、これが前例となると前日軽量でタイトルマッチの階級が変わることが常態化するかもしれません。

年末に井上尚弥と対戦するアラン・ピカソがオーバーすると、井上は期せずしてフェザー級のタイトルを手にして5階級制覇になります。

頼んだぞ!ピカソ!9ポンドオーバーならジュニアライト級、13ポンドオーバーでライト級だ!!!


さすが、WBC。複数階級制覇に新たな道筋を示してくれました。135ポンドのタイトルを獲る方法はいくらでもあるということです。

再来週の堤聖也vsノニト・ドネアも訳のわからないタイトルマッチですが、これもバンタム級118ポンドのWBAタイトル戦だと油断して見るのは厳禁。

WBCに対して「その手があったか!先を越された!」と焦るWBAが1ポンドオーバーでジュニアフェザー級、5ポンドオーバーでフェザー級のタイトルマッチに変更するかもしれません。







おっずはフォスター19/20、フルトン1/1。

メインのローチ2/5、クルス2/1。
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テレンス・クロフォードが、WBCから認定料を支払わなかったことでスーパーミドル級のストラップを剥奪されました。

今年のFighter Of The Year 候補の最右翼、クロフォードは「認定料はおかしい。まともなスポーツで優勝者にカネをせびる腐敗団体なんて存在しない。ボクシングがまともなスポーツなら、彼らは存在してはいけない」と、真っ向から反論を展開。

完全にマイナースポーツに落ちたボクシング界の〝内紛〟は、大きな話題になっていません。クロフォードなんて、普通の米国人どころかスポーツファンでも誰も知らないのですから当たり前といえば当たり前ですが。

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 ボクシングは長官の意のままに。


今回の対立に至った事実を時系列で整理してみましょう。

①〝人気階級の超絶不人気選手〟クロフォードは存在証明である認定団体のベルトを大切にしてきた〝優等生〟だった。昨年、サウジ陣営のズッファ・ボクシングと年間1000万ドルのサポート契約を結ぶ

②クロフォードは昨年8月、WBOジュニアミドル級王者イスライル・マドリモフへ挑戦する興行でリヤド・シーズンに登場。ちなみに、この興行はロスアンゼルスで行われたが、サウジアラビア国歌が演奏された。

③サウジ陣営が認定団体にネガティブキャンペーンを展開していることに不安を煽られたWBCは、カネロ・アルバレス戦前に「ファイトマネーの3%を徴収する認定料を8割引きの0.6%まで減額、その認定料の75%は闘病中のボクサーへのサポートに充てる」という妥協案を示したが、クロフォードは支払い期限を無視。

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 カネロを破ったクロフォードをリング誌は「史上最高」と絶賛。昔のリング誌なら「年長者によるロートル狩り」とでも揶揄されてたんでしょうが…



非常にわかりやすいストーリーです。

総合娯楽庁の広報誌であるリング誌が展開する「認定団体への批判記事」にもクロフォードは度々発言、サウジが持ち込もうとするUFC的な枠組みのプロモーションに利用されているのは誰が見ても明らか。

もちろん、カネが全ての世の中で、その理屈が最も生々しいのがプロボクシングの世界。サウジ側にとって、これまでの言動から頭の悪さ丸出しのクロフォードは、最も取り込みやすい〝広告塔〟だったのでしょう。




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