フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

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カテゴリ: 大谷翔平

大谷翔平の二刀流は、途轍もない才能を最も有効に使った手段なのか?

タイムリー二塁打に、センター越えの本塁打。4打数2安打2打点。これで打率3割5分4厘、5本塁打、16打点。

現在エンゼルスは23勝14敗、ゲーム差ゼロながら勝率でアストロズを上回り、アリーグ西地区首位を走っています。
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打球の飛び出し速度175㎞、角度32度、飛距離126.2m。現地中継では様々なデータが速報値で伝えられるので面白いですね。

今日でチームは37試合目。シーズン160試合として、このペースだと野手として打率3割5分4厘、本塁打22本、69打点、投手として13勝4敗でシーズンを終えることになります。

凄まじい話です。こんなことは世界中の誰にも出来ません。

しかし、大谷翔平はチーム37試合で出場19試合です。この19試合をシーズン160試合に還元すると、打率3割5分4厘、42本塁打、135打点、24勝8敗となります。

もちろん、42本塁打、24勝は、投手か野手に専念した場合に予想される数字です。

もし、大谷翔平がこのまま二刀流を続けると、今後さらにメジャーへの適応力を高めても「3割5分/20本塁打&12〜15勝」という成績を大きく上回ることは非常に難しくなります。

一方で、野手に専念して適応力を高めると3割5分の打率はそのままに50本塁打に150打点、そして今日も見せた俊足(二塁到達タイムは今季チーム最高の8.07秒)を考えると50盗塁、 トリプル3がチンケに見える前人未到のトリプル5も現実として視野に入ります。

ちなみに、二塁到達タイムは「二塁打」でのチーム記録で、二塁到達8.07秒は正確には2位です。そうです、ちょうど1ヶ月前のロイヤルズ戦で三塁打を放ち、8.07秒よりも速い7.96秒で二塁ベースを蹴り、三塁ベースを11.49秒で踏んだ快足選手が存在するのです。

それでも、今回の8.07秒は一塁を回った時点で、ライトの捕球体勢を見ながら大きく減速していますから、これがなければ1位だったことは間違いありません。

まあ、どうでもいいことですね。どっちにしても同じことです。その三塁打を放ったのも大谷翔平なのですから。

彼の素質ならトリプル6やトリプル7も可能かもしれません。いずれにせよ彼だけに使われる〝専門用語〟です。

投手に専念すると現在の中6日から中4日登板になりますから、シーズン終了時には24勝ではなく30勝を大きく超えているはずです。 

このまま二刀流を続けると規定の投球回数にも打席数にも到達できず、タイトルとは無縁のシーズンを毎年送ることになってしまいます。 

希代の才能の使い方として、本当に二刀流が正しいのでしょうか?近代野球ではありえない「投手と野手の両立」は、「トリプル5」を上回る貢献をチームにもたらすのでしょうか? 

「チームへの貢献よりもファンを熱狂させるのがプロ」という見方もありますが、二刀流とトリプル5(あるいは30勝)はどちらがファンを熱狂させるのでしょうか? 

酒席のネタのようなテーマですが、ご意見、お考えを聞かせていただければ幸いです。 
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160㎞を超える火の出るようなボールを投げ、弾丸ライナーを広い球場の最深部に突き刺す。 

世界最高峰の舞台で、投打で傑出した活躍を見せつける。

岩手県奥羽市出身の23歳は、スポーツファンの感覚を麻痺させてしまう天才です。
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今日は第1打席が三振。第2打席でタイムリー二塁打。打率は.349まで上がりましたが、ホームランはまだ出ていません…ダメじゃん。

「彼が何を起こしてももう驚かない」。

そう心構えしていても、その心のガードを遠慮なしにぶち壊してしまうのです。

スポーツファンだけではありません、先日の通勤電車でスマホを見ながら女子高生が彼の話をしているのを聞きました。

「大谷、また打ったって…ヒット?」
「何だ、ホームランじゃないんだ。ダメじゃん」

きっと野球のことは何も知らないのでしょう。

オオタニサン、もうそろそろ手加減する時です。あなたの責任で、MLBでヒットを打っても大したことがないと、明らかに間違った感覚が蔓延しています。

MLBで活躍する日本人、これから最高峰に乗り込む日本人選手にとって、こんな迷惑千万な話はありません。

ちょうど今、彼がライナーで右中間を引き裂くタイムリー二塁打を放ちました。しかし、今更ながら足も速いですね。

あの女子高生はまた、ダメ出ししてるかもしれません。

「二塁打?ホームランじゃないんだ、ダメじゃん」。

そうですね、今や私もそう思います。「角度が付いてたらスタンドインだったのに、ダメじゃん」。

さて、大谷翔平の二刀流は、その傑出した才能の使い方として間違っているのでしょうか?
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4月8日に左大腿二頭筋の肉離れを起こして戦線離脱した大谷翔平が昨日、屋外トレーニングを再開しました。外野ポール間をゆっくり三往復するウォーキングだけでしたが、アメリカメディアも「日本の人間国宝」と評価する才能の復帰が待たれます。

大谷とMLBの交渉はどうなっているのか?何チームが接触しているのか?

日本では非常にデリケートな問題として大きく扱われることはありませんが、この日本メディアの対応は極めて正しいと思います。正式に決定するまでは、外野があることないこと騒ぐことにメリットはありません。日本スポーツ界の夢が最高の形でMLBに迎えられる環境をしっかり守るのは当然です。

この稀有な才能が太平洋を超える時期は、おそらく来季。すでに日本ハムは昨年12月、大谷が希望する時期でのポスティング移籍を容認しています。


【スポーツイラステレイテッド最新号でも大谷翔平を6ページにわたって大特集。「二刀流が来る!三振奪取率はクレイトン・カーショーを凌ぎ、本塁打率はマイク・トラウトを上回る。日本のベーブ・ルースはMLBでも二刀流を貫くつもりだ。〜22歳の大谷翔平が来年米国に上陸する。もしチームが「それ」を許せば、1919年に15試合に先発し29本塁打を放ったベーブ・ルース以来100年振りの二刀流選手となる。」】

米国CBSが4月9日に放送した大谷のドキュメンタリー番組の中で、本人も「協定によっていくらもらえるとか、もらえなくなるとかは気にしていない」と語り、3年待つつもりがないこと、それより早い段階でのメジャー挑戦の意思を示しています。

「協定」とはMLBが新たに制定した労使協定のことで「25歳未満でプロリーグ所属6年未満の外国選手が大リーグに移籍する場合は、上限が575万ドル(約6億円)のマイナー契約しか結べない」とするものです。

もし来年からMLBとなれば大谷はこの上限で契約するのは必至ですが、上限といっても田中将大がヤンキースと結んだ7年契約・総額1億5500万ドル(約161億円)と比較すると、わずか6億円、たったの6億円です。

ビジネスライクに考えれば、ビッグチームが札束合戦を繰り広げて田中以上の条件が約束されるとき、つまり25歳になる2019年オフまで待つべきでしょう。しかし、野望に燃えた22歳の侍には3年も待つことなど出来ません。

新労使協定は「マイナー契約しか結べない」のですが、1年後にメジャー契約に更新されるのは間違いありません。そこで大型契約を結べばいいのです。もちろん所属チームは決まった段階ですから、競合による「札束合戦」は期待できませんから、純粋な実力だけで評価されるわけです。

さて、その実力は?大谷はMLBで通用するのでしょうか?

野茂英雄がMLBの扉を開いてから、100人以上の日本人選手がその後を追いかけています。NPBで傑出した成績を残したスター選手も数多く本場に挑戦しましたが、NPB時代と同レベルで活躍できたプレイヤーはほとんどいません。

それどころか日本では最高級の評価を得ていた松井稼頭央や西岡剛の守備が「高校生以下」と酷評される世界です。

日本のスター選手はスタメンを約束されたメジャー契約で海を渡ることも珍しくありません。これを潔しとしなかった中村紀洋はマイナーからの這い上がりに挑戦しますが、マイナーで打率2割4分9厘、22個のエラーというチームワースト記録を残した以外は何一つもできずに日本に逃げ帰ってきました。

MLBで成績を残せなかったどころかマイナー選手でもNPBで1年目からタイトルを獲ることは全く珍しくありませんが、逆のケース、日本の控えやましてや2軍選手がMLBでタイトルを獲るなんて考えられませんから(MLBで主要タイトルを獲ったのはイチローの首位打者2度だけ)、太平洋に隔てられた2つのリーグには大きなレベル差が存在します。

NPBで飛び抜けた超一流の中でも特に適応力に優れた一部の選手が、何とかかんとか、やっとこさで一流に近い成績を残すことが出来るのがMLBです。

では、大谷でもMLBの舞台ではスケールダウンを余儀なくされるのでしょうか?

そうはなりません。それどころか試合数が多い分、日本時代よりも勝利数や本塁打数は伸びるかもしれません。

一昨年のプレミア12での韓国戦。大谷のこれまでのキャリアハイのピッチングでした。

そして昨年11月13日、WBC強化試合で東京ドームの天井に突き刺した驚異の〝160m〟弾。

プレミア12で投げた脅威の軌跡でキャッチーミットに吸い込まれたボールと、天井が無ければ160mは飛んでいたと言われるボール。

まさにこの二つのボールこそが、大谷がMLBで間違いなく通用する証人です。

日本のボールよりも大きく、重く、縫い目も高い、ツルツルのボールです。

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