カテゴリ: 松坂大輔

①モハメド・アリ。

②シュガー・レイ・レナード。

③オスカー・デラホーヤ。

この3人の偉大な共通点は、誰でもすぐに分かるでしょう。

五輪金メダルを引っさげ、プロボクサーとしてもFighter Of The Yearを獲得するなど、アマ・プロ両方で頂点を極めたスーパースター3人を時系列で並べたものです。

では、順番を変えて、これはどうでしょうか?

①オスカー・デラホーヤ

②シュガー・レイ・レナード

③モハメド・アリ

デラホーヤはレナードをブッチ切ってのNo.1です。

ゴールデンボーイは、アスリートとしてアマプロで頂上に立っただけでなく、リングを降りたあとプロモーターとしても大きな成功を収めたボクシング〝三冠王〟です。

米国を最も震撼させた最大風速は、現在の大谷翔平ですが、彼は高校時代から多くのファンが知っていたとはいえ、甲子園で確かな爪痕を残すことはできませんでした。

これは、MLBで2度も首位打を獲ったイチローにも当てはまります。

松井秀喜は、ニューヨーク・ヤンキースという世界で最高にグラマラスなチームで主軸を打ち、ワールドシリーズMVPにも選ばれましたが、やはり甲子園で優勝したわけではありません。

甲子園でもMLBでもインパクトのある活躍をする〝三冠王〟は非常に難しいことだとよくわかります。

そんな稀有な才能が、ついにユニフォームを脱ぐ決断をしたようです。

復活を信じていたファンにとっては寂しいニュースですが、彼が決めたことです。尊重するしかありません。

ありがとう、しかありません。


甲子園で繰り広げられた数々の死闘で、いつも勝者としてマウンドで躍動し、日本列島を沸き立たせた彼が、西武ライオンズに入団したときのフィーバーぶりも忘れられません。

初登板の日は、登板前の様子を夕方のニュース番組が揃って生中継。

甲子園を沸騰させ、NPBとMLBに入団したときの狂想曲。WBCでの大活躍。

節目節目で、あれほど大騒ぎされたアスリートは他にはいません。



「自信から確信に変わりました」「リベンジ」…彼は言葉でも抜群のセンスを見せてくれました。


日本球界復帰後は思うようなピッチングができず、厳しい批判と、誹謗中傷にも晒されました。


そんなときに「復活して、非難した人たちを見返して下さい」と向けられたマイクに、微笑みながら「野球は誰かを見返すためにするもんじゃないです」と答えた言葉が、私には一番印象に残っています。


1998年、あの夏から23年。

ありがとう、しかありません。

ゆっくりしてください。

また、ユニフォームを着た姿が見たいですが、それは気長に待ちます。

「優れた選手は優れた指導者になれない」というジンクスも、無縁でしょう。

ありがとう。
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6回114球、無失点自責点0、奪三振9、四死球4。

今季通算は32回投げて2勝3敗、防御率2.51。

規定投球回数まであと17回。投手成績ランキングに入り込むのは、もう少し時間がかかりますね。

前回は中6日でしたが、今日は中9日。肩の状態を見ながら、なんですかね、まだ。

でも、悪くはないです。登板するごとに、少しずつ、良くなっています。 

ランナーを背負った時の落ち着きようは、広島時代の江夏豊のようです。

決め球のカッターは、マリアーノ・リベラの香りを漂わせながら鋭く曲がり落ちました。

チーム状態は決して良くありませんが、これから先に天王山がいくつも控えています。

平成の怪物。そろそろ本気出す時間です。 
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ローテーションに入ってるんだかなんだかわかんない10日以上空けた登板間隔から、今日は中6日。

前回、右ふくらはぎの張りで降板したのは大事をとったということでしたか。

6回91球を投げて3安打、7奪三振、自責点1。6回のピンチで福留を見逃し三振に取ったカッター、左打者にバックドアってやつですか。お見事でした。
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今、高校生なら二刀流でプロ入りしてたでしょう。プロ初のマルチ、どっちもすごい打球でした。

完投しなければならない試合でしたが、間違いなく状態は上がってますね。あのカットボールは厄介です。もっと暑くなってくると球速は150kmは出るでしょう。そうなると、カッターはもっともっと威力を増すはずです。

とはいえ、あまり悠長なことは言ってられません。

チームは首位広島から7.0ゲームも離されて4位。3位横浜とも2.0ゲーム差。

現在の戦力では優勝はもちろん、クライマックスシリーズ出場も微妙な状況です。広島、巨人相手にもエースにふさわしいピッチングをしなければなりません。ローテーションもこの2チームに合わせて組み直すべきです。

ただ、私は中日ドラゴンズのファンではありません。

それにしても、最初からわかってましたが、今日ではっきりしました。

開幕前は「松坂が甲子園で投げる日には生まれて初めて三塁側のチケットを買う」なんて書いてしまいましたが、どうしてあんなことを書いてしまったのか、今は後悔しています。

……誰が買うかっ!

いつものように、一塁側の席で思い切りヤジを飛ばします。松坂を倒さなければ、我が阪神タイガースはクライマックスシリーズを逃してしまうでしょう。

さて、なんてヤジればいいのか。

「給料泥棒!」…違いますね、明らかに。こんなヤジ飛ばすと、阪神の選手が振り向きそうです。

「客寄せパンダ!」…これは半分当たってますね。客も集めてチームも勝たせる…ああ、でもこれじゃヤジにならない!

どんなヤジを飛ばせばいいものやら…。甲子園に行くその日まで考えておきます。

とにかく今季、阪神から上げる白星は今日が最後です。

あとは広島と巨人から荒稼ぎして、奴らを引き摺り下ろしてください。
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6回、114球、3安打、7四球、自責点1。

それにしても6回で7四球はありえません。プロの投手として失格です。

四球と球数が異様に多い、独りよがりのピッチングは、昔からです。何も変わっていません。さすがに、DNAのようなそれを変えろ、なんて言えません。

しかし、今まではその DNAも何もかもひっくるめて、自分で責任取って来ました。

今日は責任放棄ですね。「先発完投こそが美徳」と理解している日本の投手の生き残りとしては、最低です。

これからは勝ち投手の権利だけ残して降板なんて無責任なことはしないで、かつてのように150球でも200球でも最後まで投げましょう。

そもそも松坂大輔はドラゴンズのリリーフ陣にとって、これ以上ない迷惑な存在なのです。

今日なんて最悪です。「打たれたら松坂さんの勝ちを消してしまう」…ただでさえ経験不足の後輩に、そんな深刻な重圧をかけるなんて、先輩としてもエースとして失格です。

次こそは、人に迷惑をかけずに最後まで投げ抜きましょう。

今日はたまたま勝てましたが、こんなピッチングをしていたら、この1勝で終わりですね。オフには戦力外通告です。 

最下位に沈んでいたチームはこれで5位に浮上とはいえ、ビッグクラブのはずのドラゴンズはここ数年、負け犬に甘んじ続けています。

これから、厳しい季節が待ち構えています。屈強な上位チームを叩いて優勝することは、こんな頼りないエースでは絶対に不可能です。

今日みたいな隙だらけのピッチャー、相手が広島だったら序盤で簡単に攻略されてしまうでしょう。夏の終わりに広島との天王山を決するには、今日のような投球では絶対に通用しません。

最速で147㎞というスピードも、全く物足りません。そこまで遅くなるものですか?

もちろん、何年も実戦マウンドから遠ざかっていたのですから、今日は仕方がないと思います。

だから、次はきちんと150㎞は余裕で超えて下さい…いや数字はどうでもいいですね。でも、交流戦ではパ・リーグの打者に「スピードガンはわからないが、大谷より速かった」と白旗あげさせましょう。

今日は、救いようのない酷い投球でした。それでも、ほんの数球しかありませんでしたが、驚くような変化球を投げました。MLB仕込みのカッター。

お世辞ではなく、マリアーノ・リベラのような軌道でした。あんな切れ味で曲がり落ちるカッター、世界中の誰だって打てっこありません。

あのボールを安定して投げることが出来るのなら、セ・リーグ最高の投手は菅野ではなくなります、セ・リーグとかNPBなんて狭い世界じゃないですね、すみません。

押し出しの四球も「宮崎は良いバッターでタイミングが合ってるのもわかってました。もちろん勝負したいけど、最少失点に抑えることを優先しました。(制球が悪かったから意識的な四球に見えなかったが?と聞かれて)コントロールというものは誰に対しても同じじゃなくて、そのバッターとの相性が大きいし、そこを細かく気にしたらキリがない。そもそも、僕は完璧なコントロールで勝負する投手じゃないですから」と、笑って織り込み済みでした。


ええええええ????おおおおおおおおお!!!!!

今すぐ、藤浪晋太郎をコーチして下さいッ!!!!!!!


現在のハーラーダービーは、我らがメッセンジャーが4勝でトップ、3つも差を開けられています。

そもそも、いまだ1勝2敗で負け越し、投球回数は18回…って規定投球回数にも届いていません。完全に出遅れてしまいました。

それでも、ペナントレースは始まったばかりです。とりあえず我らが阪神タイガースとの対戦では全敗していただいても、最多勝も最優秀防御率も十分射程内です。

んが!今日のような投球ではタイトルなんて論外です。

良かったことなんて「運」以外なに一つない、悪いところばかりが目立った今季初勝利でした。



唯一。良かったこと。ヒーローインタビューで涙を見せなかったことだけが、良かったです。

当たり前です。こんなどうしようもない、不細工なピッチングで、嬉し涙流して満足してもらったら困ります。

代わりに私たちが泣くだけ泣いときましたから、松坂大輔が満足して泣くのはずっとずっと、ずっと先の未来に取っておきましょう。

今年の秋深い時期に贈られる18年ぶりの沢村賞も、いつものように「これで終わりじゃないですから」と笑って受け取って下さい。

2018年シーズンは、「甲子園」「NPB」「MLB」、そして「ふたたびのNPB」という松坂大輔・第四章が始まったばかりの最初の1ページに過ぎないのです。

それはそうと、来年の明日、つまり5月1日から「新年号」になるそうです。「平成の怪物」はそこまで。

来年からは第五章です。

次の年号も冠にして怪物の物語は続きます。来年、メジャーが性懲りも無く誘ってきたら、今度はちゃんと断って下さい。「ドラゴンズを連覇(5連覇くらいですか?)させてから日本で引退する」と。

それにしても、今日のナゴヤドームは壮観でしたね。シーズン前はあれだけ批判的だったファンも、いざ彼がマウンドに上がれば、ニュース画面からもその盛り上がりが普通じゃないのはわかりました。

来週の甲子園は登板予定がないようですが、近いうちに今日の横浜ファンと同じく、阪神ファンにとっても複雑な感情で迎える甲子園が訪れるでしょう。 

そのときは、何があっても見に行きます。生まれて初めて、三塁側アルプスのチケットを買いますね。その日は、ちょっとは手加減して下さい。
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子供は3歳までに一生分の親孝行をする。


大人は、子供から贈られた歓喜や癒し、笑いや安らぎ、そしてときどきの心配…そんな宝石のような時間を簡単に忘れてしまう、本当に愚かで悲しい生き物です。

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1998年の夏、甲子園で横浜高校が繰り広げた伝説的な激闘の数々は決勝戦でのノーヒットノーランでフィナーレを迎えるという、松坂大輔を主人公にした筋書通りのドラマでした。

プロ初登板の日には、どの局のニュース番組もナイターのプレイボールが待ちきれずに昼間から平成の怪物の一挙手一投足を生中継、前代未聞の大フィーバーを巻き起こしました。

そして、プロ一年目から、松坂は高卒ルーキーとして球史に残る大活躍を見せるのです。

2006年3月には記念すべき第一回ワールドベースボールクラシックで快投、大会MVPに輝き、サムライ・ジャパンを世界一に導いてくれました。

2006年のシーズンオフ、ボストン・レッドソックス入りが決まると日本の都市では号外が配られ、米国メディアは「日本の国宝がやって来る」と大々的に報じました。

レッドソックスから西武ライオンズに渡った移籍金は、なんと60億円、その金額は松坂が在籍した8年間の総年俸の4倍以上にのぼったのです。

松坂大輔が日本中をどれほど楽しませてくれたことか。野球界の発展にどれだけ貢献してくれたことか。

そして、みんながみんな、どれだけ松坂大輔を愛したことか。


「給料泥棒」
「今さら通用するわけがない」
「これ以上、晩節を汚すな」

はぁ?

松坂大輔は、日本のスポーツファンと野球界に対する〝親孝行〟をとっくの昔に、でっかい熨斗まで付けて済ませた偉大な野球人です。

その彼が「気の済むまで野球をしたい」と希望しているのです。

誰もケチをつけたり、文句をたれる資格などありません。

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ソフトバンクは、なんの前触れもなく、いきなり現れた37歳の投手と大型の複数年契約を結んだわけではありません。

松坂は、誰かを傷つけたわけでも、もちろん法を犯したわけでもありません。

確かに、真夏に咲き誇るヒマワリのようなピッチングは、残念ながら、長い間、目にすることが出来ていません。

しかし、誰かを叩くのが大好きなメディアから「いろいろ言われてますよね?そんな非難、批判を見返すようなピッチングを見せて下さい」と、皮肉っぽくマイクを向けられても「野球は誰かを見返すためにやるものじゃないです」と笑った松坂大輔は、あの熱い夏の日から何も変わってはいません。

松坂の夏は、きっと必ずまた訪れます。

全天候型のナゴヤドームは、夏の青空も、漆黒の夜空も、吹き抜ける風も楽しめない、味気も季節もないスタジアムですが、ドラゴンズファンは本当に幸運です。

松坂が、熱い夏を運んで来てくれるのですから。

新しい元号はまだ発表されていませんが、平成に続く元号も「怪物」の冠言葉にしちゃいましょう。

二つの時代を股にかける怪物なんて、格好いいじゃないですか!


もちろん、甲子園も待っていますよ。

あなたが甲子園のマウンドに帰って来る日、私は生まれて初めて三塁側の席を買いますね。
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