フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: 世界のニュースから

シカゴ・カブスのエース、ダルビッシュ有がサイ・ヤング賞に猛チャージをかけています。
勝利数は1位タイの7、防御率は1位に0.15差に肉薄する1.86、奪三振も1位に4つ差の79。

現時点でも〝最右翼〟と言っても差し支えないポジションですが、三部門全てでトップなら文句無しの受賞です。

野茂英雄から松坂大輔、田中将大まで優秀な先発投手を絶え間なく輸出して来た日本ですが、MLB投手最高の名誉、サイ・ヤング賞を視野にとらえることは出来ませんでした。

MLBで日本人が残した最も偉大な爪痕は、イチローがやってのけた2度の首位打者であることには誰も異論はないでしょう。

投手がイチローに並ぶには、最多勝か防御率のタイトルを2度獲得することが一つの目安でしたが、サイ・ヤング賞となると〝一発逆転〟という見方も出来るかもしれません。

では、日本人が過去に獲得した栄光・名誉で、イチローを上回るアスリートは存在したでしょうか?
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宮本武蔵とイチローを重ねて語った秀逸過ぎる記事「たとえこの冬に終わりがなくとも」。ESPNマガジン誌から。

まず、サッカーではバロンドールを獲ればイチロー越えが有力ですが、まだあのトロフィーの争奪戦に参加した日本人もいません。

ボクシングでは10階級時代に軽量級史上初の二階級制覇を果たし、60年代PFPキングのエデル・ジョフレを2度にわたって撃破したファイティング原田が候補です。

しかし、その爪痕を最も評価しているのが欧米のボクシング歴史家というのが引っかかります。

原田を知る世界のボクシングファンは、ほとんどいない気がします。それどころか、日本でも「最も偉大なボクサー」のアンケートをとると具志堅用高や井上尚弥らにも票が流れる気がします。

アマチュアスポーツ、五輪スポーツまで視野に入れると北島康介や吉田沙保里らも候補かもしれませんが、世界を抉った爪痕というには、あまりにもドメスティックな盛り上がりが優っている気もします。

なにはともあれ、ダルビッシュには是非ともサイ・ヤング賞を掴み取っていただき、この類の酒場の与太話に火を付けて欲しいものです。

SNS大好きなダルビッシュです。サイ・ヤング獲ったらいつもに増して饒舌になるでしょう…ちょっとめんどくさい気もしますが、サイ・ヤング獲ったら何書き込んでも許します!
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ボクサーの年齢、その若さに、あらためて驚かされることが多々あります。

具志堅用高がハングリーなペドロ・フローレスの攻勢に燃え尽きたのは25歳のとき。

シュガー・レイ・レナードが長期ブランクからまさかの復帰、マービン・ハグラーを競り落としたのは30歳のとき。

マニー・パッキャオがマルコ・アントニオ・バレラを圧倒して〝アジア人最長不倒〟を更新したのは24歳のとき。
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ミドル級の元王者アラン・ミンターが癌のため、69歳で亡くなりました。

完全統一王座の座をかけてビト・アンツォヘルモと死闘を繰り広げ、ハグラーの強さを世界に改めて知らしめてくれたサウスポー。

ハグラーに惨敗した一戦はプロ45戦目でしたが、調べてみるとまだ29歳の若さ、ハグラーより3つだけ年上でした。

私の中ではレジェンドの戦いに登場する貴重な脇役で、その年齢ももっと重ねていると思い込んでいました。

ミュンヘン五輪ミドル級で銅メダルを獲得して、プロ転向。

米国の五輪金シュガー・レイ・シールズを5ラウンドTKO、晩年のエミール・グリフィスをポイントアウトするなど、そのキャリアは鮮やかな色彩に富んだものでした。

ミンターは英国ボクシング史上、ただ一人唯一のUNDISPUTED MIDDLEWEIGHT CHAMPION、まだタイトルに幾ばくかの価値があった時代の完全統一王者、しかもミドル級です。

ミンターからその玉座を強奪したハグラーが膝から崩れ落ちて歓喜に号泣する姿は、恐ろしく新鮮で感動的でした。

それにしても、まだ69歳でしたか。長い闘病生活を送っていたそうですから。若かったが故に癌の進行も早かったのかもしれません。

素晴らしい激闘、忘れません。安らかにお眠り下さい。 
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「16の競技から16人」と言いつつもテニスとMMAは男女ペアで出場した一方、ボクシングは男子一人(モハメド・アリ)と、妄想トーナメントとはいえ、寝ぼけながら作ったような出場者達たち。

さすが、Yahoo!sportと感心することしきりです。 
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ベスト8に進出したのは、この8人。

「史上最高のアイスホッケー選手」ウェイン・グレツキーvs「野球の神様」ベーブ・ルース。

「ナイキエアで翔んだ」マイケル・ジョーダンvs「Patriots Dynasty"(ペイトリオッツ王朝)」の名手トム・ブレイディ。

「2004−2009に史上かつてない絶対王政を築いた」ロジャー・フェデラーvs「史上最強のゴルファー」タイガー・ウッズ。

「The Greatest」モハメド・アリvs「水中最速」マイケル・フェルプス。

そして準決勝、ベスト4は…日本人の感覚からは掛け離れた大番狂わせが、二つも起きました。
 
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米国Yahoo!SPORTSが月並みですが、ESPNもよくやる面白い投票企画を実施中です。

GOAT of GOATs: Who is the Greatest Athlete Of All Time? Vote now

史上最高のアスリートは誰だ?さあ、誰に一票を投じる?
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異なるスポーツの選手を比較するなんて馬鹿馬鹿しい…なんて堅苦しいことは言いっこなし。

ベーブ・ルースとマイケル・ジョーダンはどっちが上?なんて、真面目に考えてたら答えなんて出るわけがない。

誰が傑出していたか?誰が目立っていたか?誰が圧倒的だったか?誰が時代を支配していたか?あるいは誰が後世にまで大きな影響力を及ぼしたか?

それなら、少しは比べられるかもしれないだろう?

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さあ、そして米国Yahoo!の独善的なトーナメントが開幕しています。

米国的ではなく米国Yahoo!Sports的に独善的です。

それにしても、突っ込みどころ満載の人選です。フロイドも今頃、口を尖らせて拗ねてるのではないでしょうか?

まー、でも、これ、普通に出来レースでしょ?

GOATなんですから。その王冠は、その名の通りに史上最も偉大なアスリートの頭上に輝くしかありません。
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最近の「メイウェザー話」を五月雨にご紹介、最後はエイリアンに「パックメイ、どちらが上か?」を決めてもらいます。

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まずは、ESPNから明日に試合を控えたシャクール・スティーブンソンの話題から。

前日計量はWBOフェザー級王者スティーブンソンが、契約体重130ポンドでクリアしましたが、対戦相手のフェリックス・カラバリョは0.5ポンドオーバー。

ネバダ州ルールにより1時間の猶予を与えられたプエルトリカンは再計量でクリア。

このパンデミック下で調整が難しかったのは察するに余りありますが、それでもプロです。計量オーバーなんて話になりません。

そして、スティーブンソンのトレーナー、ケイ・カロマが明日のセコンドに付けなくなってしまいました。

新型コロナ検査では陰性だったカロマでしたが、陽性反応を示した女子ボクサーのミカエラ・マイヤーにも指導・接触していたことから「ネバダ州ポリシー」により当日の会場入りが許されず。

今日届いた英国ボクシングニューズ誌で、世界選手権2012銅メダリストのマイヤーがこの試合に賭ける意気込みを語る特集が掲載されていたのを読んだ直後に届いたニュースだけに痛々しいです。

ミカエラ、頑張れ!プロでも大きな舞台に上がって来い!

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スティーブンソンは「コロマは至って健康だけどネバダ州とMGMグランドのガイドラインは受け入れる。試合に集中する」と前だけを見ています。

この22歳のスティーブンソン、売り出す側のESPNが「The next Floyd Mayweather?(メイウェザー2世になれるかも)」と暴走しています。

メディアとプロモーターが提携したらこうなります、という悪い見本です。

伊藤雅雪なら有利の予想・オッズは立たないまでも僅差でしょう。そして、実際の試合はFearless(怖いもの知らず)が渾名のスティーブンソンが怖いものを見てしまう展開になりそうです。

メイウェザーに勝っている点を何としてでも一つ挙げなければならないとしたら、身長くらいでしょうか。

ボクレコなどでは2人とも5′ 8″ (173cm)となってますが、メイウェザーは明らかにサバ読んでます。
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そして、バーナード・ホプキンスがメイウェザーとパッキャオ、どっちが上かに一言を示しました。

ホプキンスといえばアフリカ系アメリカ人の共通点から、メイウェザーと同じ「黒人は過小評価されている」という〝被差別観〟の持ち主でした。

メキシコの歴史的な強豪を撃破して名前を挙げていたパッキャオを「アフリカ系アメリカ人と戦ってないから強く見えるだけ」と持論を展開。

ティモシー・ブラッドリー①の前は「ブラッドリーのスピードにパッキャオは何もできない」と断言しましたが、試合後は「グラッドリーはアフリカ系アメリカ人の中でも劣弱なタイプ」と言い訳。

そんな、アンチ・パッキャオのホプキンスでしたが…。

“I’d rather have Manny Pacquiao’s legacy than Floyd Mayweather’s,” Hopkins told The Ring. “Manny fought everybody and Floyd fought guys (on his watch).”

パッキャオの業績の方が上だ。(全盛期の)マニーは誰が相手でも戦ったが、フロイドは相手を選んだ。

かつてRing.TVでもホプキンスは「史上唯一の8階級制覇は選り好みしていては難しい。特に2000年代初めのフェザー〜ジュニアライト級は異常なレベルの高さだった。あそこで楽な相手を選んでいたら、嘲笑ってやるところだがマニーはあろうことか強い相手から片っ端に沈めていった」と最大級の評価をしていましたから、本音はそこにあるのでしょう。

一方で、メイウェザーについても「キャラクターからアンチは多いが彼は強い相手から逃げてはいないと思う。考え方の違いだ。どうしたら一番ビジネスになるか?そこを最優先に考えていた」と擁護。

その点は私も同意です。ナジーム・ハメドのような真性チキンなら、あそこまで自分の戦い方は貫けませんし、苦戦のあとすぐにダイレクトリマッチ(再戦義務がなかったにもかかわらず)に挑みません。

このブログでも書きましたが、パッキャオ戦にしてもあのタイミングでやったから、執行猶予の6年間で2人は荒稼ぎ出来ました。

最も理想的な2009か2010年にやっていたら、2015年よりももっと大きな興行になったでしょうし、2人の若さも考えると第2戦、3戦と超弩級のメガファイトが紡がれた可能性もあります。

しかし、パックメイのトリオロジーを2009、あるいは2010年からキックオフしていたら、彼らがファン・マヌエル・マルケスやシェーン・モズリー、ミゲール・コットなどの〝使い回しスター〟やジョシュア・クロッティ、アントニオ・マルガリート、ブランドン・リオス、ビクター・オルティス、ロバート・ゲレーロ、マルコス・マイダナらとのメガファイトは無かったことになります。
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ファンにとっては迷惑な話ですが、メイウェザーは最も効率よくカネを稼ぐことに全身全霊を注いだのです。フォーブスが「21世紀最高のマーケッター」と呼ぶのもうなずけます。

そして、おそらく、間違いなくそのスタンスはパッキャオも同じです。

ただ、大統領の椅子を目指す彼にとってメイウェザーのような下劣な嫌われキャラの仮面を被ることは出来ませんし、そんな天才的なアイデアは思もつかなかったでしょう。

「最も効率よくカネを稼ぐ」。

この命題に対するメイウェザーの答えは「周到なセルフプロデュースと儲かる相手を吟味すること」でした。

全盛期のコットとの対戦を「やってもビジネスとして得策ではない」と回避したとき、多くのファンやメディアは「メガファイトになるに決まってるのに」と非難しました。

しかし、確かに「(今やるのは)ビジネスとして得策ではない」というのは正しかったのです。

一方で、パッキャオが出した答えは「強い相手、ビッグネームを狩ること」でした。

その姿勢はトップランクとGBPに二股をかけ、内定していたリッキー・ハットン戦を〝待機料〟を支払ってまでオスカー・デラホーヤとの「DREAM MATCH」を優先するほどまでに徹底していました。

メイウェザーとパッキャオは共に銭ゲバですが、パッキャオはさらに〝栄光ゲバ〟です。

そして「最も効率よくカネを稼ぐ」という問題の答えとしては、2人とも100点満点の正解です。

「良い子は絶対マネしないで下さい」の注釈が必要ですが。
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黒人男性のジョージ・フロイドが白人警官による理不尽な拘束によって殺された事件について、大坂なおみがTwitterなどで人種差別に抗議する発信を続けています。

アスリートの政治的な発言への批判に対して大坂は「アスリートは政治に関与してはいけないと言われることが嫌いです。これは人権の問題です」とツイート「特定の政党や政策に偏った反対意見ではなく人間の尊厳の問題」と自らの姿勢を明らかにしています。

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バンクシーは好きな芸術家ではありませんが…。今回の声の上げ方には賛成です。

WBA/IBF/WBO世界ヘビー級王者アンソニー・ジョシュアも今日6日、故郷の英国ワットフォードで世界で広がっている「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」のデモ行進に参加。

練習中に負傷した左膝が痛むのか、松葉杖をつくこともありましたが「全く大したことない」と答え、「人種差別が社会にに蔓延するのを、いつまで許しているつもりなのか」とマイクを手に叫びました。
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BLACK LIVES  MATTER(黒人の命は大切)とプリントされたトレーナーを着て声を上げるデモ参加者。 BLACK LIVES  MATTER、これもうまい訳が思いつきません…「黒人の命は大切」「黒人の命が問題」…しっくりきません。「黒人の命も大切」ではもっと違う…。

 If you want to joke about who I am, where I come from, my heritage, my lips, my nose, my eyes, my skin, the food I eat, don’t feel too comfortable around me trying to joke about that stuff because I’m proud of who I am. If you want to know about my heritage, you ask, rather than belittle it.


世界各地で「BLACK LIVES  MATTER」を旗印とした抗議が行われています。

これは特定の政治活動ではありません。政治活動なんて小さな話ではありません。
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ガブリエル・ガルシア・マルケス原作の映画「コレラの時代の愛(Love in the Time of Cholera)」を見直していたら、リング誌でも南アフリカの奮闘を描いた記事が目に入りました。

小説も読み直してみようっと。



5月24日付けリング誌電子版から〜。南アフリカも苦しんでいます…。
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ノーベル賞作家のマルケス、結構好きな作家です。

とにかく、何よりも名前が素晴らしい。

ガブリエル・ガルシア・マルケス。

ジュニアフェザー級あたりの世界ランキングに名前が載ってそうです。無骨で打ち合い上等のメキシカンですね。

※マルケスはコロンビア人



 
新型コロナ感染のパンデミックは南アフリカ経済にも大きな打撃を与えている。

3月27日から実施されたロックダウンは5週間延期され、厳戒態勢は日々の生活に必要な最低限の業種を除いてあらゆる産業の操業がストップするレベル4に引き上げられた。

全面的な外出禁止令は5月1日に緩和されたが、外出制限は続いている。

一方で、南アの警察当局が22日に発表した犯罪統計は外出禁止令の期間で殺人が前年同期比63%減の1072件(ということは昨年同期は約3000件)、性的暴行が同82%減の919件(約5100件)、強盗が67%減の5397件(1万4600件)。犯罪件数は激減している。

その最大の原因は人の移動が抑制されたからではなく、主要都市に武装した軍や警察が大量配備されたから。

一方で、マスクや防護服が空港などで盗難に遭う事件が多発している。国内はまだ、大混乱の最中だ。
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そして…。当然のことながらボクシングイベントの再開は、全産業の再始業後のことになる。

ボクサーは自宅練習で出来る限りのトレーニングに励んでいるが、ジムは封鎖されスパーリングなどの対人練習は出来ていない。

クルーザー級のケビン・レレナのトレーナー、スミスは「4〜6回戦のボクサーなら、4〜6週間の時間で準備できるが、ケビンのようなコンテンダーレベルになると最低でも8週間は欲しい」と、トップ選手が出場するイベントはロックダウン解除から最短でも2ヶ月後になると語っている。

「選手のレベルやキャリア、ボクシングの人生における位置づけは十人十色。普通のボクサーなら年4試合はこなしたいだろうし、トップでも最低で2試合はリングに上がりたい」。

WBCクルーザー級王・マカブのトレーナー、ダミアン・デュラントも「誰にとっても最悪」と嘆き「特に、多くの経験を積みたい20代前半のホープや、キャリア終盤で集大成の試合を考えている時間の無いベテランにとっては本当に最悪」と同情している。

残された時間が限られているベテラン、37歳になるIBFフライ級王者モルティ・ムザラネはその典型だ。

南アの現役ボクサーで最も大きな業績を積み重ねているムザラネにとって、このパンデミックは最悪のタイミングだった。

前リング誌ジュニアフライ級王者ヘッキー・ブドラーも、もう一花咲かせたいと燃えていた。1年以上ブランクを作っていたプドラーはようやく試合が組まれていたが、ロックダウンによって直前で中止に追い込まれた。

前IBFストロー級王者ヌコシナチ・ジョイもジョーイ・カノイから印象的な勝利を収め、さらなるピッグファイトを狙っていたが、36歳の未来には分厚い雲が垂れ込めてしまった。

ランブル・アフリカ・プロモーションズのノムフェセン・ニャゼラ最高責任者は「(政府が終息宣言を出すまで)待って、イベントを再開する」 と慎重だが、公式の「解禁」を待たずに試合を行う動きも出てきている。

ムザラネとブドラーをマネジメントするコリン・ネイサンは「UFC249を青写真にした取り組みが求められている。無観客試合とそこから当然帰結する選手報酬のカットは避けられない」と当面の方針を語る。

しかし、ネイサンは「前を向いて進まなければならない。長いスパンで考えると悪いことばかりじゃないだろう。ソーシャルディスタンスから1000人の会場に30%しか観客を入れることができなくても、テレビやネットでの視聴者増える可能性が大きい。この国には5500万人の人がいる。面白いマッチメイクをすればテレビを見る人は間違いなく増える」とタダでは転ばない構えだ。

若いホープたちに躍動のリングがいつ開放されるのか。

ムザラネとブドラーには最後の花道が用意されるのか。

 Only time will tell.

今は、誰にもわからない。





南アフリカというと、最近だと井上尚弥との対決が期待されたゾラニ・テテ、私が現役時代を知っているボクサーでもブシ・マリンガ、ブライアン・ミッチェル、ブヤ二・ブング、フィリップ・ヌドゥ、コーリー・サンダース、ゲーリー・コーツィー、フランソワ・ボタ…結構ぞろぞろ思い出すことができます。

人間の愚かさが紡いでしまった悲惨な歴史を持つ国です。こういう世界的に過酷な試練が余計に重くのしかかってしまうのも、この国です。

今更ながら、日本は相当に恵まれた国です。 
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この忌々しいパンデミックが終息したとしても、すくなくとも数年は以前と同じスポーツシーンが戻ることはないでしょう。

そして、高騰を続けてきたプロアスリートの収入にも変化が起きるとみられ、メジャースポーツではすでに「収入カット」が始まっています。

Yahoo!Sports によると、物価変動を補正して考えても、ベーブ・ルースの生涯収入はわずか16億4000万円。1931年のルースの年俸は8万ドルで、これは現在の貨幣価値で130万ドルです。

これでも当時のルースの収入は超破格でした。しかしその超破格の金額は2020年シーズンを3600万ドルで契約したニューヨーク・ヤンキースの後輩ゲリット・コールの30分の1に過ぎないのです。

この90年でプロアスリートが手にする報酬は加速的に増加してきました。

NBAやNFL、 NHLでは人気チームが資金力にものを言わせて有力選手を集めて戦力の不均衡を招かないようサラリーキャップ制度を導入していますが、プール資金の減少を受けてNBA選手会は25%カットに合意しています。

パンデミック終息後も、以前と同じように観客を入れることは難しく、各リーグの収益が落ち込むのは避けられず、少なくなったパイを個々の選手の成績によって報酬を分け合うことになります。

しかし、プロボクサーの場合は少し事情が変わってきます。

このスポーツでは、素晴らしい技術を持ったボクサーが、それに見合う報酬を得ることが出来るとは限らないのです。

ボクサーの純粋技術を評価する一つの目安PFPランキングで、ファン・フランシスコ・エストラーダはマニー・パッキャオよりも上ですが、その報酬は100分の1にも届きません。

ボクシングでは人気が最優先されます。

もちろん、全く技術を伴わなければ評価されませんが、ボクシングでは「10勝投手」が「20勝投手」よりも遥かに高額の報酬を得ることが珍しくないのです。

米国のボクシングは低視聴率にチケット販売不振、PPVスターの不在と経済的に窒息死寸前です。パンデミックの影響で、イベント再開後はゲート収入も激減するのは確実です。

「全く人気のない20勝投手」の典型テレンス・クロフォードは、ボブ・アラムが必死に売り出したにもかかわらず、地元のネブラスカ州オマハではなんとかファンを集めることができていますが、主要都市では全く集客力がありません。

昨年、人気者アミール・カーンとの試合はPPVで15万件(×@70ドル=1050万ドル)を売り上げましたが、15万セールスは選手報酬にもよりますが損益分岐点。しかも、事実は10万件程度とも言われています。

アラムはクロフォードに500万ドルを最低保障、完全な赤字興行になりました。今回のPPVはクロフォードにとって2回目(初回はビクトル・ポストル戦でわずか5万件販売=この数字も〝盛っている〟と言われています)で「最終試験」(アラム)でした。

クロフォードの不人気は深刻で、アラムは「コナー・マクレガーとボクシングMMAの2試合マッチ」を提案するなど、今の報酬を要求するならボクシングでは使えないと見切りをつけています。

クロフォードは「パッキャオや他の王者が逃げている」と嘆きますが、そりゃこんな貧乏神、誰だって関わりたくありません。やるなら身の丈にあった低報酬を飲むしかないのに、馬鹿だからわからないのです。

「コロナが終息したら通常以上の報酬を要求する。私のレベルのボクサーが健康リスクを冒してリングの上がるのだから、それだけの価値がある。今までも逃げるパッキャオの何十分の1の報酬で我慢してきたが、それすらも減額するなんて受け入れられない」。

数日前に「新型コロナは大したことない、ただの風邪」とステイホームに応じないと啖呵を切った同じ口で、人気と報酬が最も乖離したプロとして恥ずかしいボクサーがのたまうのですから、もう笑うしかありません。

是非、マクレガーとやって欲しいですが、マクレガーも逃げるかもしれません。
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そして、人気はないけどプロモーターが売り込んで不釣り合いな報酬を得ていたクロフォードは間違いなく減収を強いられますが、カネロ・アルバレスやアンソニー・ジョシュア、タイソン・フューリー、マニー・パッキャオはほとんど収入が変わらないでしょう。

ステイホームが追い風になって、PPVスターの報酬はむしろ上がるかもしれません(DAZNのカネロもPPVに乗る計画もあるようですが、二重取りになります。許されるんでしょうか?)。

クロフォードが1000万ドルレベルの報酬を得たいなら、PPVを最低30万件は売るしかありません。人気が出て貧乏神でなくなれば、ビッグネームは向こうから寄ってきます。
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母国ニカラグアでプロモーターとして活躍するロセンド・アルバレスが、今日8試合の興行を打ちます。

厳格な健康・衛生管理のもとで、キャパ8000人のアリーナにソーシャルディスタンスをとって10%の800人を来場者の上限とします。

会場は首都マナグアの「アレクシス・アルゲリョ・総合スポーツ競技場」です。
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メインで激突するラミロ・ブランコ(左)とロビン・サモラ。マスクを付けてのフェイスオフって…。

リカルド・ロペスと死闘を演じた元2階級制覇世界王者は「必要に迫られて働かなければならない人が大勢いることを理解してほしい。プロボクサーは試合ができないと1セントも稼げない。このままでは貯金が底をついて餓死するのを待つだけ」とイベント開催の理由を力説しています。

ニカラグアはボクシングだけでなくサッカーや野球などのプロスポーツも厳格な管理下で行っています。

米国ジョン・ホプキンス大学のパンデミック追跡システムによると、ニカラグアの新型コロナの感染者数は11人で死亡者は3人にとどまっている。

ニカラグア・ボクシングコミッションのホアン・アルベルト・モリナレス理事長は、検査体制について「公式計量でも参加者全員に体温と血圧を測定を含む検査を実施。当日の会場でも塩素消毒を徹底し、来場者にもボクサーと関係者と同じレベルの検査を行う」と、ニカラグアのパンデミックへの対応が甘すぎるという批判は適当ではないと説明。

ジュニアウェルター級6回戦に出場するフレディ・フォンセカ(昨年9月15日力石政法に8ラウンド判定負け)は「働かないと食べていけない。これは生きるための仕事なんだ」と主張。

メインイベントはラミロ・ブランコvsロビン・サモラのライト級8回戦。昨年10月の初戦はサモラが2ラウンド TKO勝ちを収めています。

アジアでは無観客ながら台湾でプロ野球が開幕、韓国でも5月5日の開幕を決定しました。

日本の状況が改善し、こうした先行事例が成功し続けてくれると、少しは明るい光が見えてくるのですが…。
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ゴシップサイトTMZから、事件のニュースです。

フロイド・メイウェザーの娘イアンナ〝ヤヤ〟メイウェザー(19歳)が土曜日午前1時30分に、テキサス州で逮捕・収監されました。
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20歳の人気ラッパー、NBA ヤングボーイ(Youngboy Never Broke Again)のフィアンセ、ラパトラ・ラシャイ・ジェイコブス(25歳)をナイフで刺した傷害罪の疑い。

イアンナはナイフでジェイコブスを刺したとされています。

ジェイコブスは救急車で搬送され、緊急手術を受けましたが命に別条はないということです。

警察によると、金曜日の夜にNBA ヤングボーイとジェイコブスが自宅にいるところにイアンナが現れて、ジェイコブスに「出て行け」と命令しましたが、これを拒絶されたことに激怒、台所からナイフを二丁持ってその一つで2度突き刺したということです。

当初、NBA ヤングボーイを疑った警察は彼を押さえつけて手錠をかけましたが、犯行はイアンナによるものでした。

イアンナは警察に「ジェイコブスが最初に手を出した。私の髪の毛を引っ張って台所に逃げたから、追いかけて…刺すつもりはなかった」と話しているようです。

イアンナは3万ドルの保釈金を支払い釈放、月曜日に裁判の日程が決定されるようです。

NBA ヤングボーイの女好きは有名で、18歳で4人の子持ち、婚約中というジェイコブスとも一人の子供をもうけています。 
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