フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: Coming Up Soon!

いよいよ日本時間9月27日に迫った、今年最初のPPVイベント。その主人公はカネロ・アルバレスでもマニー・パッキャオでもありません。

ローカルヒーローのジャモール&ジャーメルのチャーロ兄弟です。

双子の30歳は人気階級のミドルとジュニアミドルのタイトルホルダー、ともに強敵を迎えます。

WBCミドル級王者ジャモールは、現代では絶滅したはずの〝無冠の帝王〟セルゲイ・デレビャンチェンコ、WBCジュニアミドル級王者ジャーメルはWBA/IBF/IBOの3団体統一王者ジェイソン・ロサリオを迎え撃ちます。

チャーロ兄弟はリングの中でキャリア最強の敵と戦うだけでなく、リングの外では人生初のPPVファイターとして「数字」というこれまた厄介極まる強敵とも対峙することになります。

今回は兄弟が2つのパートでそれぞれメインイベントに出場する、斬新なイベント。途中でオペラや昔の大作映画のようなインターミッション(休憩時間)が設けられています。

ここで、ShowTIMEの手がけた過去の名勝負などがドキュメンタリー的に流されるのでしょうか?

ShowTIMEスポーツのステファン・エスピノサは「兄弟で30万件」を目標に掲げていますが「全米レベルの人気に疑問符がつくチャーロ兄弟には荷が重い」という厳しい見方もあります。

それでも、ボクシングファンとしては何としても成功して欲しいです!
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と書きつつも、今夜のお話はジェイソン・ロサリオ

前戦(2019年1月18日:ジュリアン・ジャクソン戦)で1−20のオッズを引っくり返した「154ポンドのマニー・パッキャオ」です。

今日のオッズはジャーメル2/9(1.22倍)*ロサリオ4/1(5倍)と、昨日の1/4(1.25倍)*ロサリオ15/4(4.75倍)からほぼ平行線。

大番狂わせを起こしたジャクソン戦ほどの大差では無いものの、依然として明白なアンダードッグです。

この25歳のドミニカ人は。生い立ちまでもが「カリブ海のパックマン」です。

幼い頃からシングルマザーの家庭で極貧に喘ぎ、上下水道も配備されていない段ボールで壁を仕切った家で育ちました。

食事は毎日口に出来ませんでした。母親のイザベル・バスタードはハウスクリーニングの仕事を掛け持ちして懸命にお金を求めましたが、子供達に毎日の食事を与えるのは非常に厳しい金額しか稼げませんでした。

家族の日課は近所のゴミ箱から残飯を漁ることでしたが、貧しい地域ではそれもままなりません。

「パッキャオのような話だと言われるけど…私よりも貧しい少年時代を送った人なんて本当にいるのかな?信じられないよ、それくらいに惨めで貧しかった」。

「何日も食べ物を口に出来ないことも珍しくなかった。食べ物を求めて路上を彷徨っていた」。

「あの記憶が今の私を形作っている。今ではドミニカに大きな家を建てた、車も買った…でも私は飢えている。いくらでも食べものを口にできる環境になっても、厳しい練習と減量に耐えることができる。あの頃と同じハングリーなままだ」。

「自分がワールドクラスなのはわかっていたけど、私にはコネクションがなかった。ジャクソン陣営は噛ませ犬を買ったつもりだったろうけど、私はついにチャンスが来たと、命がけでキャンプを過ごした」。

「このクラスでベルトを持っていれば、次のチャンスが訪れる。我慢するんだと覚悟していたら、チャーロ戦が決まったんだ。しかもPPVイベントだ」。

トレーナーのルイス・ペレスは静かに語ります。「ジャーメルはいいボクサーだが、欠点も多い。それはロサリオも同じだ。欠点の無いボクサーはいない。それを何で補うかで勝負が決まる。ジャーメルにとってロサリオは間違いなく最強の敵だ」。

「経済的に余裕のできたロサリオは新しい家や車を買わずに、16週間のキャンプを選んだ。私たちはやるべきことは、全てやった」。

アゲインストのオッズと予想について聞かれたロサリオは「パッキャオのようだと言っておいてそれを聞くのかい?私はネットや雑誌、新聞のオッズや戦前予想をチェックしてる。そういう数字や記事を見るとワクワクしてくる。試合が終わったときの、あのなんとも言えない、世界を引っ繰り返したような快感はたまらない」と笑います。

「次の試合くらいで私もパッキャオみたいに語ろうか?『あなたたちの予想通りに現実が運ぶのなら私は今ここに座ってあなたたちの質問を受けていない』」。



個人的には番狂わせの可能性はあると見ますが、ジャーメル有利は明らかです。

もし、2試合続けて番狂わせとなれば…。勝ち方が鮮烈なノックアウトなら、次戦はジャモールも有力でしょう。

そうなると物語が続きます。

もちろん、ジャモールがウクライナのテクニシャンに完勝することが大前提ですが。
 
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このブログでも繰り返しているように、日本では米国ボクシングに対して多くのトンデモ誤解が生まれています。

「軽量級にもメガファイトがある」「PPVファイターは人気スター」「ラスベガスで試合をするのは試合の掛け金の一部が選手報酬に充てられるから」なんてのはその代表例です。

そして「米国ボクシングはPPVが基本」というのも、そんな誤解の一つです。
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HBOのPPVといえばパッキャオでしたが、いまや「ShowTIMEの顔」であり「ESPNの看板」です。

PPVに乗る試合は、全体の1%にも遠く届かない超レアで超ハレのイベントなのです。

ShowTIMEやESPN、今は亡きHBOはボクシング番組と予算を編成しています。長らく米国ボクシングの象徴であったHBOの予算は市場の衰退とともに激減傾向を辿り、2018年に完全撤退してしまいました。

この番組予算と興行収入(ゲート収入や招致フィー)の中から選手報酬が捻出されるわけです。

「人気選手」が激突するビッグファイトになると、番組予算300万ドル+興行収入200万ドル+スポンサー収入100万ドル=ざっと600万ドル近くの売り上げが最大規模で期待できます。

ここからイベントに登場する少なくとも5試合10人の報酬が分配されるわけです。プロモーターの取り分を差し引くと、どんな「人気選手」でも500万ドルを手にするのは非常に難しいことがわかるでしょう。

カネロ・アルバレスやマニー・パッキャオのような「超人気選手」にふさわしい1000万ドル以上の報酬は、このシステムでは賄いきれません。

そこで登場するのがPPVです。このシステムでは番組予算はほとんどかかりません。一件70〜100ドルの視聴料を課金し「超人気選手」の高額報酬を「保証」するのです。

よく聞く「パッキャオがキース・サーマン戦で最低保障されるのは1100万ドル」という「保証」です。

「超人気選手」の高額報酬を支払ってビジネスとして成立させるには、その高額報酬の2倍を売り上げると成功とされています。

1100万ドルなら2200万ドル、@75ドルのPPVなら29万3000件を売らなければならない計算です。おそらく30万件が累進的歩合が発生するラインだったと思われます。

パッキャオvsサーマンは50万件をセールス。このラインを余裕で突破しましたから、40歳の伝説は最終的に2000万ドル以上を手にしたと見られています。

さて、このPPVの関門がいかに高いかは簡単に想像できるでしょう。

最近では「人気選手」から「超人気選手」に変換する可能性のあるタレントとして、テレンス・クロフォードやゲンナディ・ゴロフキン、アンドレ・ウォードらがこの牙城に挑んで見事に玉砕、散りました。

パッキャオやカネロといった「超人気選手」とからむ試合のみでクロフォードやGGGはPPVの舞台に立つ可能性はありますが、単体で全く結果を残せなかった彼らにはもうチャンスはないでしょう。

恐ろしいほどシビアな世界です。

大会場をフルハウスにすらできない、ライト級以下のワシル・ロマチェンコらはPPVへの挑戦すら許されないのが現実です。



ところが、このPPVへの取り組みに大きな変化が起きようとしています。

パンデミックにより興行収入が絶たれて片翼飛行となった現状で「今まで超大型機(超人気選手)にしか搭載しなかったPPVを、ある程度の飛行機(人気選手)でも標準装備することで従来の報酬が支払うことが出来る」(ShowTIME)というのです。

これは、一つの賭けです。

今は非常事態、確かに、そういう賭けに出ないと、サイコロを振らなければいけない状況です。
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ShowTIMEは今週末にジャモール&ジャーメルのチャーロ兄弟をPPVに乗せます。

さらに来月24日にはやはりShowTIMEがガーボンタ・デービスvsレオ・サンタクルスをPPVでオンエアするのです。

人気階級のジュニアミドルとミドル級で最強候補の一角であるチャーロ兄弟はともかく、デービスとサンタクルスは「人気選手」のステージにあるとはいえ、米国では関心の低い軽量級が主戦場です。

層が薄く、名前のある選手が乏しい軽量級でPPVを打つために「階級差のある二人が二つのタイトルを同時に懸けて戦う」シュールなマッチアップになったのでしょう。

その意味では、圧倒的にShowTIMEを支持します。欺瞞100%の「レナードvsラロンデ」とは違います。

ライト級以下の軽量級がPPVに乗るのは、パッキャオがらみを例外にすると、2001年のマルコ・アントニオ・バレラvsナジーム・ハメド(フェザー級)以来史上2度目の快挙。

クロフォードやGGGという実力者ですら門前払いされたPPVの敷居を、彼らより地味に映るチャーロ兄弟に越えることが出来るのでしょうか?ましてや、関心の低い軽量級のデービスとサンタクルスなんて売れるのか?

注目です!

まず週末のチャーロ兄弟ですが、戦いぶりは十分面白くPPVスターになる可能性はゼロではありません。

しかも、人気階級。つまり、ファンが望むカードがいくつも考えられるわけです。ここが、井上尚弥のバンタム級をはじめライト以下の軽量級では絶望的なまでに欠落してしまってるのです。

ただ、人気クラスでファンが望むカードとはすなわち、非常に危険な相手と戦うということを意味します。

この土曜日、WBCミドル級王者ジャモールが対するのはセルゲイ・デレビャンチェンコ。13勝10KO2敗の星勘定だけを見ると、村田諒太に挑戦したスティーブン・バトラー(28勝24KO1敗)の方がはるかに強そうです。

もちろん、34歳のウクライナ人がミドル級の誰に取っても恐るべき強敵であることは、ボクシングファンなら知らない人はいません。

4団体17階級は「無冠の帝王が絶滅した時代」ですが、デレビャンチェンコにはその香りが漂っています。

さて、オッズも不気味なウクライナ人の番狂わせを嗅ぎつけて接近傾向です。

ジャモールが4/6(1.67倍)、デレビャンチェンコ6/4(2.5倍)。一時、5倍近くをつけたウクライナ人が猛追しています。リアリティのある数字です。

ウクライナ人がヒューストン生まれの30歳を倒しても、番狂わせと呼べるかどうか?微妙な数字で当日を迎えるかもしれません。

もう一つのメインイベント、ジャーメル・チャーロとジェイソン・ロサリオのWBC/WBA/IBFのジュニアミドル級3団体統一戦も楽しみです。

こちらはジャーメル1/4(1.25倍)、ロサリオ15/4(4.75倍)で、前週から差が開いています。個人的には、このカードも番狂わせがあってもおかしくないと見ますが、現地ではジャーメル有利を後押しする新情報が出ているのかもしれません。



さて、このイベントのオッズ、試合まで5日を切ってようやくルイス・ネリ(1/20=1.05倍)vsアーロン・アラメダ(8/1=9倍)、ジョンリール・カシメロ(1/4=1.25倍)vsデューク・ミカー(9/2=5.5倍)の不人気クラスの掛け率もオープンしました。

軽量級のオッズは出るのも遅いし、数字も本当にざっくりで、ほとんど変動しないまま試合を迎えるという「誰も関心がない」ことが滲み出ています。


こういうところからも、、軽量級が舐められてる状況が痛々しく伝わってきます。井上のオッズもいずれ出るでしょうが、ざっくりでしょうねぇ…。ESPNが「井上の名前なんて誰も知らない」と報じてますから、オッズも出ないかも…というのは冗談で、そろそろ出してあげて欲しいです。

ただ、PPVイベントは「カネがかかる」という事情と「超人気選手の試合だからアンダーに関係なく売れる」というマニアの足元を見るプロモーターという背景から、アンダーカードが超しょぼくなる傾向があります。

そのイクスキューズとして、プロモーターは「世界戦」を組み入れるわけです。もちろん、コスパ最高の軽量級です。

パックメイの試合は典型で、いつもその不満不平で投稿欄が溢れています。そこを逆手にとって(そういうわけでもないのでしょうが結果的に)パッキャオは一気にスターダムに駆け上がりました。

この、PPVイベントの前座(歩合とかはもちろん入りません)に選ばれる軽量級は「よほど魅力がある選手」か「大手プロモーターの庇護や超人気選手、その陣営のお気に入り」です。

この境界線はあいまいですが、前者はパッキャオ、後者はルイス・ネリです。

ネリにはメキシコ人という看板がありますが、ジュニアフェザー以下の軽量級という重い十字架も背負って、けして人気があるとはいえません。

ところが、パッキャオやフレディ・ローチに取り入り、そこを離れるとカネロとレイノソ親子に可愛がられるという稀代の「人たらし」ぶりを見せて、メガファイトの前座をつとめ、軽量級では考えられない〝準・井上尚弥〟級の報酬を稼いでいるのです。

このブログでも紹介済みですが「ネリ・システム」、人気ゼロでも10万ドルファイター(それどころか今や30万ドルファイター)になれる、ネリの「人柄」も書きたいですね、近々。

バンタムとかジュニアフェザーでキャンキャン吠えてるネリには一生縁の無いPPVスターになるには「超人気者」の座を掴み取ることが、とにかく必要条件です。「人気選手」ではありません、「超人気選手」です。

ネリは「人気選手」(サンタクルスやアブベル・マレスら)にも手がかからない、可哀想な不人気選手です。
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「人気選手」時代のパッキャオ。

そして、PPVスターの十分条件は負けないことです。

「パッキャオは負けてるじゃないか」。確かにパッキャオはPPVスターになってから4敗もしていますが、いまだにボクシング界屈指の磁力を持っています。

「パッキャオの道」を辿れるなら、4敗しようが5敗しようが関係ありません。PPVスターはほんの一握りの選手にしか辿り着けない究極のステージですが、パッキャオはその中でも特別です。

ShowTIMEスポーツの最高責任者ステファン・エスピノサは、週末のイベントについて「ダブルヘッダーということも考慮すると30万件が合格ライン」と具体的な数字を出しています。

5つの世界戦とはいえ、そのうち3つは〝戦力〟にならない軽量級です。実質〝二人がかり〟では結構なハードルですが…30万件、突破して欲しいですね。

このPPVは、忌々しいパンデミックに向かって放った抵抗の矢です。突き刺さって欲しい!

エスピノサの「30万件」は難しくても、20万件でも矢は刺さらずとも届いたと、思います!

ボブ・アラムは「チャーロ兄弟で30万件?これは笑話だ」と嫌味を口にしてますが、どんな数字に終わっても「トップランクが取り作りまくっても5万しか売れなかったクロフォードよりは絶対にはるかにマシ」(エスピノサ)です。
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めっきり涼しくなったし、道も空いてそうと車で出かけてしまいました。

結構、混んでたし…。明日はじっとしておこう。
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さて、今年最初のビッグファイトまで1ヶ月が切りました。

現地時間10月17日、ネバダ州ラスベガスはThe Bubble, MGM Grand。

ワシル・ロマチェンコvsテオフィモ・ロペス

トップランクにとって傘下のタレントを使ってできる現状最高のカードです。

プロモーター側の理想としてはクロスゲームになって再戦で1勝1敗、決着のラバーマッチへと繋げたいところでしょうが、ボクシングファンからするとウクライナのハイテクに怖いもの知らずの23歳がなすすべもなく翻弄されるのが見たい。
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この激突はリング誌、ESPNのランキングでも、ライト級の頂上対決。

大方の予想はロマチェンコの中差判定勝ち。もし、32歳のウクライナ人のステップワークと波状攻撃にロペスが後退するようだと中盤以降のストップもありえます。

オッズはほとんど変わっていませんが、ウィリアムヒルの数字で見ると、オッズが立った8月から徐々に差は縮まっています。先週からもロマチェンコ勝利が2/7:1.28倍▶︎1/4:1.25倍、ロペスは16/5:4.2倍▶︎11/4:3.75倍と微妙ながらさらに接近しました。

ロペスの「一発強打」と「人気」を表す動きです。
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それにしても、この試合の2週間後に行われる井上尚弥vsジェイソン・マロニーのオッズは未だに立っていません。米国にとってこの試合は、限りなく関心が低いようです。

井上や日本人選手のオッズは出ても変動しない、ほとんど誰にも買われずに試合当日を迎えるのがいつものパターンですが、今回はそれにしても鈍重です。

とはいえ、人気がないのは井上vsマロニーだけではありません。

パンデミックで無観客試合、つまりカジノにも人が集まらないため人気のないカード、例えばあと1週間を切ったルイス・ネリvsアーロン・アラメダやジョンリール・カシメロvsデューク・ミカー、ブランドン・フィゲロアvsダミアン・バスケスのような軽量級の世界戦のオッズもこの段階でも立ち上がっていません。

ネリやカシメロら、母国で試合をするよりもはるかに大きな報酬をドル建てで手に入る米国で戦うのは当然ですが…身内のはずのESPNにまで「井上なんて誰も名前も知らない」と屈辱的に無視された井上は何のためにラスベガスのリングに立つのでしょうか?

井上も人気がないけど、軽量級も人気がない、ということです。

さて、ESPNがPFPキングに推すロマチェンコもまたその実力に見合った人気を享受できていない〝ホームレス〟です。

マディソン・スクエア・ガーデンのスポーツアリーナに果敢に挑戦(ホルヘ・リナレス戦)しましたが、チケットの売り上げは低迷、中上階席を封鎖しての開催となりました。もちろん、テレビ視聴者数も低迷、前座のロペスvsビクター・ジョーンズにも負ける屈辱。

今回のファイトマネーを巡っても「ロマチェンコの方が多いのは受け入れるが、興行を支えている私が無視されるのはやりきれない」とロペスが交渉放棄を匂わせたのも、ある程度は納得できます。

そのロマチェンコはニューヨークやカルフォルニアやラスベガスの会場を〝たらい回し〟されながらも定住の地は見つからないままキャリアを終えそうです。

ロマチェンコがメキシカンならラスベガスを拠点に人気スターの座を獲得していたでしょうが、彼のケースも母国で戦うことを思えばはるかに巨額の報酬が得られるのですが、なんだか煮え切らないです。

もちろん、野球でもテニスでも人気選手が実力以上の報酬を得るのはプロとして当然なのですが…。西岡や井上のケースは、ちょっと卑屈にいがんでいます。
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日本時間10月31日、ネバダ州ラスベガスはMGMグランド・カンファレンスセンターに特設された完全防疫のThe Bubble でゴングが打ち鳴らされる、井上尚弥vsジェイソン・マロニー

井上が保持するバンタム級のリング誌とIBF、WBAのストラップが賭けられた団体統一戦です。

試合まであと40日と迫った現在でも、残念ながらどのカジノ、どのブッカーもオッズを立ち上げていない欧米では完全無視された世界戦ですが、日本のボクシングファンは違います。

一年近く待たされたエースの試合、バンタム級完全統一に向けて絶対に躓くことは許されません。
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オッズは出てい無いとはいえ、ノニト・ドネア戦で露呈した防御面での欠陥から一方的な賭け率にはなら無いでしょう。

参考までに、対戦が消滅した井上vsジョンリール・カシメロのオッズはウィリアム・ヒルで井上1/6(1.17倍)、カシメロ7/2(4.5倍)。

ドネア戦では井上1/10(1.1倍)、ドネア11/2(6.5倍)でしたから「カシメロはドネアよりも強い」「ドネア戦で井上の評価に疑問符」、その両方が掛け率に現れました。

ちなみにテテ戦でのカシメロは12/5(3.4倍) テテが4/11(1.36倍)。

井上はPFPではランクアップしたものの、この流れを含むとマロニー戦はかなり接近したオッズになる模様です。そして、戦前予想もドネア戦のように一方的ではないでしょう。

さて、このモンロー。オージーらしいタフネスを、河野公平とエマヌエル・ロドリゲスとの戦いで証明しました。世界レベルの相手とは、井上が圧倒したこの二人とだけで、それを考えると苦戦する相手とは思えません。

しかし、直近7月25日のレオナルド・バエス戦を見ると、かなり進化してるようにも見えます。

身長・リーチともに10㎝上回るバエスはフェザー級を主戦場に戦いながら、北米ジュニアフェザー級のタイトリスト。

マロニーがスピードとテクニックでバエスをコントロール、棄権に追い込んだ試合は結果と7回までのスコアカードから受ける楽勝ではありませんでした。

しかし、出入りの速さに旺盛なスタミナで大きな相手を追い込んでいくスタイルは、井上が言うように「一番面倒くさいタイプ」です。

テレビ画面からは21勝18KO(1敗)という、軽量級離れしたパワーは感じることはできませんが、バエスが「とにかくパンチが強かった」とコメントしたのが意外でした。

井上のパンチも受けている河野が「キャリア最強」とマロニーの強打を高く評価しているのも気になります。

見た目では一発のパンチはないように見えますが、受け手からすると「これはヤバい」と引き気味になることでまともな被弾を防いでいるうちに徐々に削られていく…そんな過小評価される種類のパンチャーかもしれません。

いずれにしても、ラフではあっても重いバエスをコントロールして最後はギブアップさせたことから、井上の最大のアドバンテージである「リバウンド」は大きな効果をあげられないかもしれません。

そして、最近のトレーニング風景で井上の表情を見ても右目が元通りになったかどうかは疑問です。

「ドネア戦は期待されていたパフォーマンスが見せれなかった。マロニー相手ではグズグズした試合はできない」という意気込みが、裏目に出なければいいのですが…。
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◉ガーボンタ・デービスvsレオ・サンタクルス◉
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10月24日、コネティカット州アンキャスビルはモヒカン・カジノで予定されている試合は、Show timeがPPVで生中継。

この会場は、チャーロ兄弟のShow time*PPV も先立って開催、カジノのアリーナですからある程度の観客を入れる算段かもしれません。

軽量級メイン(といってもこの非常事態下、現時点ではこの試合しかセットされていません)でShow timeがPPVを手掛けるのは史上初です。

もちろん、デービスとサンタクルスにとってもキャリア初のPPV。

ゲート収入が期待できない、すなわちカジノにとって招致フィーを支払うメリットがない現状ではPPVは最もわかりやすいビジネススタイルです。

報酬が伸び悩んでも「人気のないお前が悪い」と言えますから。1件単価や販売件数目標などはまだ明らかにされていませんが、この二人なら200万ドルは分け合いたいところです。

いろんな意味で奇妙な試合です。

まずは、もちろんWBAの二つの階級が同時にステイクされるという奇妙。

デービスのライト級セカンドタイトルと、サンタクルスのジュニアライトが懸かります。さすがWBAです。

しかし〝本家〟のWBCが黙ってるわけがありません。マウリシオはきっと「倍返しだ!」と闘志を燃やしているはずです。

歴史上1試合で3つのタイトルが懸けられた前例はありませんから、これからは承認団体の〝複数階級制覇〟争いにも注目です。 

そして、キャッチウェイトは何ポンドに落ち着くのでしょうか?

「1試合で2階級」 のパイオニアは「シュガー・レイ・レナードvsドニー・ラロンデ」のスーパーミドル&ライトヘビーのWBC決戦(1988年11月7日)でしたが、あのメガファイトはどちらが悪者かはっきりしていました。

今回のデービスvsサンタクルス、これはどっちがAサイドになるんでしょうか? 

アブネル・マレスにカール・フランプトンとどっちがAかわからないビッグファイトを経験してきたサンタクルスは、今回もスターパワーで互角の相手と戦うことになりました。
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そして、体格でも奇妙なパラドックスが浮かび上がっています。

ライト級でも体重管理が不安定な身長166㎝/リーチ171㎝のデービスに対して、ジュニアバンタム級からプロキャリアをスタートしたサンタクルスは171㎝/175㎝。

25歳のズングリと、32歳のノッポが拳を交える奇妙な激突は、ワンサイドゲームの予感も孕んでいますが、どうなることやら?

さらにオッズも奇妙です。2/7(1.29倍)と5/2(3.5倍)と、意外なまでに奇妙な拮抗を見せているのです。

ウーゴ・ルイスのような処刑的惨敗はないかもしれませんが、32歳のサンタクルスが初めてストップされる可能性も十分あります。


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それにしても、1週間後にラスベガスで行われる井上尚弥vsジェイソン・マロニーのオッズは例によって例のごとく、出遅れています。

11月、12月の注目試合のオッズはほぼ出揃ってるというのに…。もちろん、井上vsマロニーよりも早々に発表されたノルディーヌ・ウバーリvsノニト・ドネアのオッズもどこを探しても見当たりません。

本当のビッグネームは、対戦の噂が立っただけでも数時間後にポテンシャルオッズが立ち上ります。

メイウェザーやパッキャオ、アンソニー・ジョシュアらは試合が決まってないにもかかわらず、いろんな相手とのオッズが開かれています。

一方で、正式決定がアナウンスされても井上ら日本人の世界戦のオッズは、試合前1ヶ月あたりで渋々出てくるのはいつものことです。

欧米での報道量の圧倒的少なさはもちろん、こういうオッズの鈍重な立ち上がりからも「井上は米国のボクシングファンは名前も聞いたことがないほどに無名」(ESPN)という事実がはっきり裏付けられています。

まあ、わかってたこととはいえ、悔しいです。

わざわざ、商売抜きでラスベガスまで乗り込もうとしてるのに。

でも、これが、外国人、しかもバンタム級の悲哀です。 

目にモノ見せてやる!といきりたっても…そもそもやつらは見てない、興味がないから始末に負えない…。 

やつらが「目にモノ見せられた」と賞賛するのは、パッキャオ的なサプライズです。軽量級でも超ビッグネームを完膚なきまでに叩きのめす、やつらが興味のあるウェルター級のスター選手をリングの中で追いかけ回して圧勝する…。

悲しいかな、今の軽量級に超の付くビッグネームは一人も見当たらず、井上は「エマヌエル・ナバレッテとは縁がなかった」とジュニアフェザー級進出ですら逡巡している有様です。

井上に「ウェルターで戦え」というのは酷です、ありえません。ライトですらも可哀想です。

そう考えると、米国のボクシングファンの身勝手と冷たさが身に沁みます。

オレクサンダー・ウシクが「後楽園ホールで戦うのが夢だった」と商売抜きで来日してくれたら、日本のボクシングファンなら「ウシク?よく知らなかったけどPFPファイターが親日家なんて悪い気はしないぞ」と大歓迎するでしょう。 

地上波が生中継するとは思えませんが…意外と一般ニュースで取り上げられて、そこそこ関心集めそうですが…。
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◉ワシル・ロマチェンコvsテオフィモ・ロペス◉
10月17日、会場はすっかりお馴染みになってしまったMGMグランドのカンファレンスセンター、The Bubble。
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WBA/WBOのストラップを持つハイテクに、IBFをピックアップしたロペスが挑む三団体統一戦。

オッズはウクライナ人の勝利が2/7:1.28倍、ホンジュラスにルーツを持つ〝エル・ブルックリン〟は16/5:4.2倍とESPN推しのPFPキング有利。

このオッズは当日までひっくり返ることはないでしょう。

ロペスはキャリア初のアンダードッグとして、リングに上がります。

ウクライナの32歳はまだ老け込む年齢ではないとはいえ、ライト級では何度か綻びを見せています。

一方のロペスは23歳、15戦のキャリアで中谷正義に手こずるなど不安定要素も見せながらも伸び盛り。

身長で3㎝、リーチで8㎝上回る173㎝/174㎝の体格に加えて、大きくリバウンドしてくるロペスに、ロマチェンコがどう立ち向かうのか?

Battle of Age =世代の戦いのテーマは常にたった一つのテーマに集約されます。Too Soon or Too Late ?=早すぎたのか、それとも遅すぎたのか?

このビッグファイトはロペスにとって早過ぎたのか、それともロマチェンコにとって遅過ぎたのか?

…その答えが出るまであと1カ月です。
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井上尚弥vsジェイソン・マロニーが米国時間10月31日のハロウィーンに決定しました。

Whether or not the fight will actually take place Oct. 31 will depend largely on Inoue’s Japanese broadcaster, Arum said.

なかなか日程が決まらなかった井上戦について、ボブ・アラムは「この試合が実現するかどうかは、日本のテレビ局(が放映権料をいくら支払うか)にかかっていた」と本音を漏らしました。

会場はすっかりお馴染みとなったMGMグランドのカンファレンスセンターを改造、防疫・衛生管理を徹底した特設リング。

無観客は寂しいものの、トップランクとMGMが思考を凝らしてテレビ映えする装置や演出を用意しています。

井上は、米国では1試合戦っているとはいえ、注目度が極端に低い軽量級メインの「スーパーフライ」のリング、ESPNが日本のメディアに再三説明しているように米国ではボクシングファンですら井上の名前も聞いたことがないのが現状です。

彼らの苛つきを意訳すると「そんな無名選手の試合をメインという縛りまでかけられたら出来るわけがない」「日本のテレビ局が高額で買えば出来るが、そうでなければ日本からの観客ゼロの現状では試合を組めない」ということです。

この試合、日本時間では11月1日日曜日の正午過ぎにゴングが鳴らされることになりそうです。

けして視聴率が稼げる日時とは言えないだけに、放映権料を巡って綱引きがあったことは容易に想像出来ます。

米国での軽量級は「ビッグファイトのメイン」の需要を喪失してしまってから長い時間が経ってしまいました。特にジュニアフェザー以下の需要は全くありません。

一方で、日本ではリング誌がPFP3位と評価、ドネア戦を昨年の年間最高試合に選んだことが、それまでも深まっていた誤解の溝をさらに掘り下げてしまいました。

ボクサーの報酬、すなわち人気とPFPはなんの関係もないということ、そして欧米の最高試合は激闘に付けられるタグで、本当に洗練された試合が選ばれることは稀なのです。

そして、そもそもPFPも年間最高試合賞も、井上信者がそうであるようにボクシングファンでもほとんど知りません。

「(日本では)どれだけ凄いことかわかってない人が多くて、それがもどかしくて」(松本人志)というのは大間違いで、井上の名声は日本ではマックス、米国では全く無名というのが現実なのです。

バンタムやフェザーで戦っている限り、無名状態に劇的な変化は期待出来ません。

ゲイリー・ラッセルやジョシュ・ウォリントンを日本に呼んで日本で試合をすればその限りではありません。

皮肉なことですが、欧米の専門メディアが井上を最も大きく取り上げたのは、ラスベガスにも存在しない大会場・さいたまスーパーアリーナをバンタム級の試合でフルハウスにしたからです。

同じように、ドネアと比べればはるかに有名なラッセルあたりをたまアリで倒せば、大きなインパクトを届けることが出来るでしょう。

それでも、無名の状態から劇的な変化を起こせるかとなると極めて難しいでしょうが…。

米国はライト級のロマチェンコですら大会場はフルハウスに出来ないのが現実です。

バンタム級の日本人の試合が、無観客試合ですら逡巡されるのは仕方がありません。


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三越のライオンもマスクしてましたか…。

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バンタム級で井上尚弥を番狂わせで沈める可能性が最も高いと見られたジョンリール・カシメロとの三団体統一戦が消滅、日本のモンスターの次戦は10月か11月にジェイソン・マロニーを迎える防衛戦になる見通しです。

ジェイソン・マロニー。バンタム級では強豪に数えて差し支えない29歳のオージーです。

プロ5戦目でWBA太平洋タイトルをジュニアフェザー級、15戦目て同バンタム級を獲得と、WBA太平洋を〝逆〟二階級制覇。

世界基準のスピードはないものの、スタミナは旺盛でキビキビ動くダイナモです。21勝18KO(1敗)という数字ほどのパワーはないものの、上下にしつこくパンチを集めて相手を削っていくいやらしさを持っています。

Kohei-Kono
これまでのキャリアで世界レベルとの対戦は、河野公平の晩年バンタム級バージョンと、ここ5年で最も過大評価されたボクサーの一人エマヌエル・ロドリゲス。

この二人は井上との対戦もあり、その基軸で見ると負ける相手ではありません。相性的にも悪くないと見ますが…。

ただ、ガッツのあるタフガイは誰にとっても嫌な相手です。

そして、井上は前戦で深くカットした右眉の状態も気になります。早いラウンドで再び傷が開くようなら、またしても難しい戦いを強いられるかもしれません。

現在のバンタム級シーンを見渡すと、〝半か丁か〟のカシメロと、カットなどの不測の事態を除くと、井上の敵は机上にはいません。

マロニーの戦力をどこをどう探しても、井上が最高の敬意を払うべきものは見当たりません。

「動き回る」という点では過去最強かもしれませんが、モンスターの重厚な攻撃を受けてバックペダルを踏むようだと試合はあっけなく決まりそうです。

マロニーはよくまとまったバンタム級ですが、カシメロと比べると緊張感はほとんどなく、やりにくい相手ではないはずですが、ボクシングの相性ほどわかりにくいものはありません。
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8月22日 ネバダ州ラスベガス 
MGMグランド カンファレンスセンター

ミドル級10回戦

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ライトヘビー級12回戦(エレイデル・アルバレスvsジョー・スミスJr.)のアンダーカードでセットされたブラントの復帰戦。

「見逃せないのはメインイベントだけじゃない。ロブ・ブラントと、クレイ・カラードも登場する」(ボブ・アラム)。

ESPNでミドル級7位、リング誌で9位にランクされるブラントは昨年7月12日に村田諒太との再戦で2ラウンドKO負けして以来、キャリア最長の13ヶ月と10日ぶりのリングです。

本当なら1月に予定されていた復帰戦でしたが、キャンプ中に上腕二頭筋を断裂して長期ブランクを余儀なくされていました。

ブラントはこの試合に向けて、テレンス・クロフォードやジャメル・ヘリングのトレーナーとしても有名なブライアン・マッキンタイヤーの指導を仰ぎ、フィジカルを鍛え直してきました。

「故障も完治して、充実した3ヶ月のキャンプを過ごせた。コピレンコは強力なボディ攻撃が持ち味の手強い相手だが、この試合をクリアしてもう一度世界タイトルを手にしてみせる」と29歳のブラント。

一方、ウクライナ生まれのコピレンコもこの試合が復帰戦。

カリフォルニア在住の36歳は、昨年5月にスティーブン・バトラーと空位のWBCインターナショナル王座を争いスプリットデジションで惜敗。それ以来のリングになります。

ブラントはもちろん、バトラーとグダグダの試合を展開したコピレンコも技術的には世界基準にあるとはいえ、傑出したものは何一つ持ち合わせていません。

そして、ミドル級のトップ戦線で戦うには二人ともフィジカルに不安を残しています。

オッズはブラント勝利1.66倍、コピレンコ2.44倍とブラント有利。

試合の行方は、さて?
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WBA世界スーパーミドル級暫定王者決定戦
カリフォルニア州ロスアンゼルス Microsoftシアター

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David Morrell, left, won the WBA vacant interim super middleweight title with a victory over Lennox Allen, right. Sean Michael Ham/TGB Promotions


22歳のキューバ人と35歳のギアナ人によるサウスポー対決は、予想以上のワンサイドゲームに終わりました。

モレルは序盤で相手の動きを見切ると、あとは余裕綽々。世界基準にあるとは到底思えないアレンが相手とはいえ、易々と完封して見せた技術は流石です。

プロ3戦目で「世界王者のベルト」を腰に巻いたモレルですが、カネロ・アルバレスもツマミ食いしているホットな168ポンド級で台風の目になれるか?

これでWBAは〝スーパー〟カラム・スミス、〝レギュラー〟カネロ・アルバレス、〝ゴールド〟ヒョードル.チュディノフに加えて〝暫定〟モレルと4人の世界王者をズラリとラインナップ。

同一階級に4人の世界王者、壮観です。

Punch Stats
PUNCHESMORRELLALLAN
Total landed20790
Total thrown631522
Percent33%17%
Jabs landed2715
Jabs thrown210188
Percent13%8%
Power landed18075
Power thrown421334
Percent43%23%
-- Courtesy of CompuBox
 
オフィシャルは120−118/119−109/118−110。

この試合まで無敗のアレンでしたが、成す術もなくプロ3戦目での戴冠を許してしまいました。 

この興行ではダミーの観客をリングの周囲に配置、スピーカーから歓声を流しました。

本物の観客、生の歓声ではなく偽物。アレン相手にWBA暫定王者決定戦でモレルが戴冠したリングとして、これ以上無いお似合いの舞台装置でした。

もちろん、アレンには全く責任のないことです。

プロモーターのトム・ブラウンから「西海岸ではキューバ人の需要は低い。東海岸でも全米でもキューバ人の試合は面白くないと思われている。お前が革命を起こせ」と発破をかけられた22歳の俊英。

ノールックのボディブローを決めてウィンクしたその先には、ブラウンがいたのかもしれません。

カリブ海からやって来た185㎝、リーチ199㎝のハンサムな22歳には間違いなく明るい未来が待っていて欲しい、そう思わせるパフォーマンスでした。
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