カテゴリ: 世界のボクシング:階級/キャッチウエイト

久しぶりの「Overview 17Classes 〜17階級を競技人口から考える。」です。

前回は2022年1月22日でしたから、2年4ヶ月も前。コロナ禍の影響をもろに受けていた時期です。

あれから2年とちょっと、全ての階級でプレイヤー人口が増加しています。


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17階級全体では2万人を割り込んでいた2022年1月22日から、3810人が回復、2万3590人に。

特にストロー級の伸びは顕著で、182人から109人増の291人。増加数は17階級中最も少ないものの、元々の分母が小さいこともあって伸び率は159.9%と群を抜いています。

コロナの影響を最も受けたのがストロー級、と言えるのかもしれません。


最も多いプレーヤーを抱えているのは、かつてのウェルター級に代わってライト級が定着しつつあります。

比較的軽いクラスでボリュームが厚いメキシコの時代を反映している一面もありそうです。

ライト級が人気でもウェルターを上回る時代の幕開けか?というと、そういう主役交代はなさそうです。

ライト級がピラミッドのトップストーンというよりも、ライト級からミドル級まで人気階級の尾根が連なっている形です。

この人気階級の尾根を攻略する日本人ボクサーが見たいところですが、超軽量級とは違い挑戦するのも難しいクラスだけに気長に待つしかありません…。

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Tuesday 26, December 2023
  
Ariake Arena, Koto-Ku, Tokyo, Japan
commission:Japan Boxing Commission
promoter:Hideyuki Ohashi (Ohashi Promotions)
media:Lemino/USA ESPN+

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◾️ジュニアフェザー級Undisputed championship◾️

WBC/WBO王者・井上尚弥 vs WBA/IBF王者マーロン・タパレス

4–Belt Eraでなくても強豪王者であったであろう井上と、粗製王者濫造の時代だからタイトルホルダーになれたタパレスが、何の因果かジュニアフェザー級の完全統一戦で拳を交えることになりました。

スポーツでは何が起きても不思議はありませんが、それは「同じリーグ」での話です。井上とタパレスは所属リーグが、下手したら二つ三つ違います。

現在の1/20(1.05倍)と9/1(10倍)という一方的なオッズですら、タパレスに好意的に見えるのは私だけではないでしょう。

さて、入場はどっちが先?予定通りにタパレスでした。そして、コールは井上が先、タパレス後です。

タパレスはグラント、井上はウィニング。

序盤の3ラウンドは、引いたタパレスに井上が前に出る展開。クリーンヒットなし。

第4ラウンド、タパレスが前に出て手数を増やす…とこうなります。マイナーリーガーではここまで。

タパレス、ボディも顔面も効いてます。

しかし、井上…強引です。。。

ここが、適応力の試されるところです。いつものように強引に攻め落とすのか?

ショルダーロールの出来ないメイウェザー、みたいな戦い方です、タパレス。欠陥丸出しのL字、下手くそなのは下手くそですが、井上はやりにくそう。

第10ラウンド、タパレスの集中力が切れた一瞬を見逃さず、綺麗な右ストレート。

タパレスはやろうとしたことが半分くらい出来たか?

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スタッツは、こんなものでしょうか。

内容的には圧勝、オフィシャルはさておき、1ラウンドも失ってなかったと思います。

試合後の記者会見まで義務付けるのは、これはいいです、日本では顔も見れない〝ロッカールームコメント〟が当たり前でしたから。
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3日放送の「まつもtoなかい」が「ビートたけしが出てて面白かったよ」と教えられて、さっき見たところです。

関西出身で、漫才ブームやNSC(吉本総合芸能学院)創設の真っ只中に中高時代を過ごした身としては、お笑いの話には敏感です。

ビートたけしが笑いについて「落差だから。自分はそういう意味では偉くなりたいの。だから、松本は、若手の時にしくじった話がベテランの時にやると違うはずなんだよ。あの松本、あのたけし…ってなるべきなんだよ」と、語っていました。

いろんな解釈ができる言葉ですが「偉いとこからの一言は効く」ということでしょう。

ボクシングでも井上尚弥や井岡一翔、中谷潤人、重岡銀次朗らがどんなに素晴らしいパフォーマンスを見せても、欧米世界の中では不人気階級での出来事です。

「日本人ボクサーなんて結局小さなところで小さいボクサーがやってるだけ」と言われて、「ヘビー級の鈍重なボクシングよりも軽量級の方が面白い」「パッキャオ、メイウェザーも軽量級のボクシングをウェルター級に持ち込んで体格差を跳ね返して活躍した」と反駁しても、やはり負け犬の遠吠え感は否めません。

ただ、日本人がウェルター級やヘビー級も席捲して、それでなお軽量級のボクシングが高く評価され、大きな人気を集めているのだとしたら、少し話が変わってくるかもしれません。自信を持って反駁できるというか…。

ウェルター級やヘビー級が偉いとは思いませんが、そこを獲って語るのと、そうでないのではちょっと差がある気がします。

という、とりとめのない話でした。
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Francis Ngannou did an outstanding job against the WBC Heavyweight Champion and the WBC Board of Governors has agreed to rank him as No. 10 in the Heavyweight division.

フランシス・ガヌーはWBCヘビー級王者を相手に大健闘、WBC理事会は彼をヘビー級10位に評価した。

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▶︎プロ1試合の経験しかなく、ましてや1勝もしていないボクサーが世界ランキングに入るのはおそらく史上初のことです。

ここ10年では、ワシル・ロマチェンコ=2014年3月1日:WBOフェザー級 王者オルランド・サリドにSD判定負け)と呂斌(ルー・ビン)=2018年7月15日:WBAジュニアフライ級 王者カルロス・カニサレス12ラウンドTKO負け)が、デビュー戦を終えて世界ランキング入り、2戦目で世界挑戦した例があります。

しかし、ロマチェンコは史上最高とも言われたアマチュア実績を引っ提げ、プロデビュー戦でWBOインターナショナル王座を獲得していました。

呂はロマチェンコとは比べるべきもありませんが、リオデジャネイロ2016の中国代表でプロ初戦でWBCアジアのシルバータイトルに就いていました。

ロマチェンコも呂も、プロデビューを白星で飾っていたことでガヌーとは一線を画します。

もちろん、WBCのやることにいちいち反応していたらキリがないのですが…。

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リング誌のランキング、チャンピオンシステムは、認定団体のデタラメランキングとは違います。


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人気階級のメガファイトだけに製作するWBCの特別ベルトも軽量級を愚弄した行為で、認定団体がやることではありません。

It is because of people like you, Mauricio, that our belt (regardless of its cost to us) is worth more than almost any other. To most fighters, and to most knowledgeable observers.

WBCについてはリング誌も「マウリシオ・スライマンのような輩のおかげで、リング誌ベルトは他のベルトよりも価値がある。選手にとっても、知識あるファンにとっても」と皮肉っています。

スライマンはリング誌ベルトに対して「メディアやチャンピオンやプロモーターが弱小メディアに過ぎないリング誌のベルトを信用する理由がわからない。得体の知れないベルトを評価するなんて、このスポーツの信頼性を脅かすだけ」とスライマンは語っていますが、真性のアホです。
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井上尚弥とマーロン・タパレスのジュニアフェザー級完全統一戦、その第1ラウンド開始のゴングが打ち鳴らされるまで、あと2ヶ月を切りました。

勝者は、このクラスで史上初のUndisputed championになります。

…というよりも、ジュニアフェザー級はWBAからWBCが分裂したあとに出来たストロー級やジュニアフライ級、ジュニアバンタム級と同じ新設階級なので、まだ誰も「Undisputed champion=議論する余地のない王者」になっていないということです。

オリジナル8の他でも、分裂前から設定されていたジュニアライト級、ジュニアウエルター級、ジュニアミドル級は当然ながらUndisputed championが存在しました。

ちなみに、クルーザー級とスーパーミドル級もジュニアフェザー級などと同じように分裂後に新設されたクラスですが、クルーザー級はイベンダー・ホリフィールドとオレクサンデル・ウシク、スーパーミドル級はカネロ・アルバレスが完全統一して、Undisputed championの座に就いています。

今回のジュニアフェザー級Undisputed championshipの勝者は、4つのアルファベットタイトルを束ねるだけでなく、ギレルモ・リゴンドーが昨年手放したLineal championと、リング誌タイトルも手に入れることになります。



さて、井上のキャリアで今回のタパレスはドネアの2戦もカウントすると、のべ7人目のフィリピン人。

対戦相手の4人に1人以上がフィリピンからの刺客ということになります。

というわけで(どういうわけだかこの時間でしっかり酔っ払ってるワシにもようわからんが)現在の東アジアのボクシングをリードする日本とフィリピンのプロボクサー、その競技人口を今日のBoxRecから階級別に拾ってみましょう。
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両国ともスーパーミドル級からヘビー級の重量級は一気に層が薄くなり、フィリピンでは綺麗にゼロが並んでいます。

日本とフィリピン、よく似た競技人口の構成です。

日本がライトヘビー級とクルーザー級の選手を1人も抱えていないにもかかわらず、ヘビー級に5人もの選手を送り込んでいるのは、この競技に募らせ続けている大きなロマン、夢の発露です。

そして、フィリピンがスーパーミドル級からの4階級でたった1人のファイターもリストアップしていない潔さを見せているのは、ボクシングに甘い夢など必要ないという姿勢の証左なのかもしれません。

日比両国は総人口でも似通っています。

そこに両国のボクシング人気というフィルターを通すと、東シナ海の貧しい島嶼国家のボクシング人口があまりにも少なすぎるように映ってきます。

あくまで推測ですが、フィリピンではプロテストを受けたり、ジムに通うお金がなく、草拳闘・賭け拳闘で戦う、BoxRecがカウント出来ないプロ予備軍が少なからず存在するのではないでしょうか?

いずれにしてもタパレスは、ボクシングファンの度肝を抜く大番狂せを何度も歴史に刻んできたハングリーなフィリピン人の血脈を継ぐ職業拳闘士です。

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パンチョ・ビラがニューヨーク・ポログラウンズで伝説のチャンピオン、ジミー・ワイルドを破壊するなんて、スタジアムに詰めかけた2万人の誰1人として予想していなかったでしょう。

世界ミドル級王者セフェリノ・ガルシアが、ヘンリー・アームストロングの4階級制覇の野望を摘み取り、引き分け防衛に持ち込むなんて、誰が考えたでしょうか?

パワーしか取り柄のないローランド・パスクワがウンベルト・ゴンザレスを撃沈したとき、何が起きたのかを、すぐに理解できた人はいませんでした。

絶望的に不利と見られたノニト・ドネアが、ビック・ダルチニアンの意識を吹っ飛ばした〝後の先〟の左フックに、軽量級マニアは至福の鳥肌を立てました。

そして、私たちはマニー・パッキャオの実力を何度疑い、自分たちが間違っていたことを何度思い知らされたことでしょうか。

もちろん、マーロン・タパレスはパンチョ・ビラやパッキャオ、ガルシア、ドネアであるわけもなく、パワーも世界レベルでは物足りない、パスクワ以下の穴王者です。

しかし、彼もまた、敵地で恐るべき番狂せを演じてきた外弁慶のフィリピン人の系譜を引くファイターです。

これまで井上の拳に倒されてきたのべ7人のフィリピン人と同じ運命を辿るのか?

それとも、ボクシングがメジャースポーツのフィリピンにとって歓喜の〝七度目の正直〟を演出するのか?

多くのブックメーカー、専門家、ファンは31歳のフィリピン人サウスポーが12ラウンド終了のゴングを聞くことは出来ないと決めつけていますが…。
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ボクシングやMLBを見てて、日本人が戸惑うのことの一つがポンドやヤードの単位、Imperial units(帝国の度量衡)です。

1ポンドは0.45359237…kg。147ポンド(ウエルター)級は66.6780…kg。16オンスが1ポンド、なので1オンスは28.349523125…g、8オンスのグローブは226.79625…g

ストーン(14ポンド)もImperial units。テン・ストーンは140ポンド、ジュニアウエルター級です。

1フィートは0.304800609601219…m。現在、ワールドシリーズが繰り広げられているグローブライフ・フィールドのホームベースからライトポールまでは 326フィート。99.3649987296…m。

メートル法( metric system)とは全く違う度量衡なので、正確に換算できません。

陸上競技では4×400m(1600m)リレーをマイルリレーと呼ぶのが一般的ですが、マイルは正確には1609.344…mになります。

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イングリッシュパブで飲む生ビールや、ハーゲンダッツは1パイント(473.176473…ml)。

飲むたびに、舐めるたびに、貧乏性の私の脳裏には「帝国は0.176473…mlを切り捨てて、騙している」という思いがよぎるのでした。

まあ、ややこしい…。

「プロもアマチュアボクシングのように国際基準=メートル法( metric system)、kg表示にするとわかりやすいのに」という意見は、いつも耳にしますが、スポーツの世界は夢の国、Imperial units(帝国の度量衡)のままで良いのです。絶対に変えちゃいけません。

「ライトまで326…メートル?ほんとに?すげえ!」と、Imperial units(帝国の度量衡)を知らずに混乱しているバカ中学生たちに「メジャーはスケールが違うんじゃ」と、本当のことを教えてあげないのも一興ですし。
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減量苦が代名詞のビッグネームがリングに上がりました。

10月7日 英国シェフィールド
WBAフェザー級12回戦
©️リー・ウッドvsジョシュ・ウォリントン


10月7日 米国ネバダ州ラスベガス
クルーザー級12回戦
ヒルベルト・ラミレスvsジョー・スミスJr.



劇的な7ラウンドTKOを飾ったウッドは戦前から「この試合が最後のフェザー級」と減量苦を訴え、タイトルを返上する予定で、次戦はジュニアライト級で行う意向です。

元WBOスーパーミドル(168ポンド)級王者スルド・ラミレスは、ライトヘビー(175)、クルーザー(200)と体重を上げてきました(今回の試合は192ポンド契約)。身長189㎝というフレームはあるものの、減量苦はクルーザーで落ち着くでしょうか?

減量苦で階級を上げること、体重超過の失態を侵してしまうことは、最近のファイターで特に顕著です。

加齢による新陳代謝の鈍化はあるにせよ、その想定を遥かに超えています。成長が一段落した成人男性にも関わらず、どうしてそんなことが起きるのでしょうか?

まず、試合数の減少が考えられます。年3回で多いという世界王者の試合数は、オフの大きな体重増を招いています。

試合数が多かった時代でも、過酷な減量を経た試合が終わると〝暴飲暴食〟で、体重の増減幅が大きかったファイティング原田は常に減量苦に付き纏われていました。

渡辺二郎が「減量苦を自慢したらあかん。リングに上がってからの戦いの厳しさを語るならまだしも、減量はリングに上がる前の大前提」と原田をたしなめていました。

当たり前です。パイロットや運転手が前日に「酒、飲みたくてたまらなかってけど我慢した」と自慢するのと同じです。

試合のない時期も節制し、過酷な減量から縁遠かった内山高志は「普段から体重を増やさないようにしていたら良いだけ」と語ります。

一方で、前日計量と当日のリバウンドという現代ボクシング特有のテクニカルな問題も横たわっています。

IBFは10ポンド制限ルールを設定してますが、軽量級でも井上尚弥や井岡一翔のように10ポンドを超えて増量してくる天才リバウンダーも珍しくありません。

ボクシングは体重制のスポーツです。しっかり動ける健康な状態なら重ければ重いほど有利となります。

人間の生理に大きく反した体重変動を繰り返せば、肉体が変動するのも当然です。

そこに、世界タイトルの価値暴落が覆い被さってくるのです。体重超過、タイトル剥奪、上の階級に…そんなことが安易に繰り返されているのは、ある意味で当然です。



1960年代なら、井上や井岡はどの階級で戦っていたのでしょうか?

あるいは、当日計量でフライ級を作っていた原田が現代リングで戦っていたら何階級制覇していたでしょうか?
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「ジュニアかスーパーか?」などなど、何度か取り上げているテーマです。

今夜、重岡優大・銀次朗の2人が揃ってアルファベットタイトルを獲得した105ポンド級。

日本では「ミニマム級」で統一されていますが、リング誌やESPN、TBRBなど国際的にはストロー級が主流。

認定団体ではWBAがミニマム、WBCがストロー、IBFとWBOがミニフライと呼んでいます。

JBCではミニフライ→ストロー→ミニマムと変遷してきました。

当初「ミニフライ」としていたWBAが「これ以上したの階級は作らない、これが最軽量」という自戒的意味で105ポンド級を呼んだのが「ミニマム」の始まりですが、誰も歓迎していないでしょう。

重岡兄弟をはじめ、当事者の方々もそうでしょう。

「ライト」(軽い)がすでに存在していた後に作られた〝超軽量級〟の呼び方「モスキート」や「フライ」「バンタム」「フェザー」も小さい、軽いを強調した表現です。

「フェザーパンチ」は、羽のように軽いパンチを揶揄するときに使われます。欧米のファンにとって「フェザー」に強いイメージはありません。

まあ、それでも「ライト級よりもさらに軽い」ことを意味するためには許容範囲かも知れません。

ただ、ミニマムは頂けません。

フェザー(羽)、バンタム(チャボ)、フライ(ハエ)、そして105ポンド級はストロー(麦わら)で良いんじゃないでしょうか。
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カネロ・アルバレスがジャーメル・チャーロを撃退して、スーパーミドル級のUndisputed Titleを3度防衛。

Undisputed Titleの3度防衛は、4–Belt Eraでの最多記録(2位はデビン・ヘイニーの2回)だそうです。

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試合前は「2」でヘイニーと並んでいましたが…。3度防衛で最多防衛記録で頭ひとつ抜け出したカネロ。

「この価値はをどう表現したら良いのか?」(ティム・ブラッドリー)…戸惑っているのはあなただけじゃありません。

どうでもいいですよ。
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  WHO SHOULD HE FIGHT?
BigShotSKさん安心してください「L」入れましたよ。



誰と戦うべきだったのか?

このテーマで最も盛り上がるファイターは内山高志でしょう。2010年1月から2016年4月までの6年以上もジュニアライト級のWBAストラップをキープ。

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ジュニアライト級は人気階級か?と問われると微妙です。そう、微妙なのです。どちらとも言えないのです。

オスカー・デラホーヤやフロイド・メイウェザーがこのクラスを橋頭堡にウエルター級で、スーパースターに登り詰め、マニー・パッキャオが最も大きなレガシーを築いたのも130ポンドでした。

スターにテイクオフする滑走路、それがジュニアライト級です。


内山のカウンターパートだったファイターはフェザー級から上がってきたエイドリアン・ブローナーやマイキー・ガルシア。一つ上のライト級にはファン・マヌエル・マルケスやロバート・ゲレーロも。

タラレバですが、内山がビッグネームと戦い、勝ち抜けていたら…パッキャオやメイウェザーとのメガファイトに繋がっていた…そう考えるのは突拍子もない妄想とは言い切れません。


ジュニアライト級がスタート地点ではなくゴールになりそうな井上尚弥のキャリアで、パッキャオやメイウェザー、デラホーヤ級のスーパースターと巡り合う幸運は妄想すらできませんが、内山の場合はいつでも〝離陸〟できる体勢にあったのです。

世界的なスーパースターになれないのなら、専門家評価を高めるしかないーーーそう考えた訳ではないでしょうが、減量苦でジュニアフライ級を飛び出したモンスターはジャーメル・チャーロのように跳び級で階級最強王者に挑戦します。

フジテレビがでっち上げた〝伝説の名王者〟オマール・ナルバエスです。
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