フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: パウンド・フォー・パウンド

複数階級制覇が日常的になり、マニアの間でPFP1位への注目度が高まっている現代。

複数階級制覇とPFPは階級を〝超える〟という点で共通点を持ちます。

そして、今日現在のリング誌ランキング10傑を見ても、複数階級で王者になっていないのはオレクサンダー,ウシクと、ゲンナディ・ゴロフキン、エロール・スペンス、アルトゥール・ベテルビエフの4人。

その中で、複数階級制覇への意欲を見せていないのはゴロフキンだけです。

残る6人の階級制覇数を合計すると23、マニー・パッキャオの「8」が大きなインパクトを与えているとはいえ、平均は3.8になります。
IMG_1986
本番とは関係ありません。

元々の発想からしてPFPはヘビー級に敷居が高く、複数階級制覇を重んじる傾向が強いのは当然です。

そして、それが妄想とはいえ強さの序列である以上、敗北や苦戦がランクダウンにつながるべきですが、ここに大きな矛盾が横たわっています。

例えば、フェザー級上がりのマイキー・ガルシアはウェルター級最強と目されるスペンスに敗れて、PFPからランクアウトされました。

勝てば、少なくともランキングが下がることなないのは理解出来ます。

しかし、PFPという概念上でもマイキーは敗れたのでしょうか?

あるいは、あのときの相手がスペンスではなく、タイソン・フューリーで同じ内容で判定負けしていたとしてもランクアウトしたのでしょうか?

明白なルールや哲学があるわけもないPFPですが、もっと厳密に「階級を超えて誰が強いのか」のPFPを追究してゆきます…。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

今日も暑かったです。

渋谷で会議、昼休みに外に出るとあまりの熱気に部屋に逆戻り。出前を注文することに。

窓から見下ろすと薄汚い貯水タンクの上で鳩が日陰でジッとしてました。
IMG_4198
さて、BOXING NEWS24のBoxing Survey Series「オリジナル8」での各階級歴代特集もPart8、最後の8階級目、ヘビー級です。

このシリーズの傾向が掴めないまま、最後のヘビー級。私の予想はジョー・ルイスでしたが、モハメド・アリでした。
IMG_4210
ちょっとだけ話が逸れますが、リング誌の80年代PFPは1位がシュガー・レイ・レナード。

4位がマイケル・スピンクス、7位がマイク・タイソン。タイソン信者の一部は「圧勝したのにスピンクスより下はない!」と騒ぎましたが、彼らは「旬の強い相手に勝たないと意味がない」という真理がどうしても理解できないバカなのです。
スクリーンショット 2020-08-27 22.54.23
ラリー・ホームズの3位、レノックス・ルイスの4位は唐突な唯物主義ですなあ。この物差しを当てるならクリチコ兄弟はもっと上です。

いろんな人のポイント投票制だから傾向も主義も物差しもないんですが、実際は。

タイソンはこのランキングでは意外と評価が高く9位と10傑入り。1位票を投じた勇気あるボーターも一人います。スピンクスはまさかの圏外(ライトヘビー級では3位)。

さすがヘビー級と思えるのは、他の階級がオリジナル8ではない〝水増し階級〟 を主戦場にしたボクサーも目に付いたのに、30位まで綺麗にヘビー級で戦った「巨人」が居並びました。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

さて、1966年8月20日の世界チャンピオンです(リング誌から)⬇︎。

ヘビー:カシアス・クレイ
ライトヘビー:ホセ・トーレス
ミドル:エミール・グリフィス
ウェルター:空位 ※
ジュニアウェルター:サンドロ・ロポポロ
ライト:カルロス・オルティス
ジュニアライト:フラッシュ・エロルデ
フェザー:ビセンテ・サルディバル
バンタム:ファイティング原田
フライ:ウォルター・マクゴーワン

※ウェルター級の空位はグリフィスがミドル級王座を奪取したため
IMG_1255

オリジナル8から10階級時代に移行したとはいえ、なんという潔い王者の名簿でしょうか。美しい。

これ、今やったらどうなりますか?

アルファベットやら、暫定、休養、スーパー、ダイアモンド、ゴールド、フランチャイズ…そんなのが17階級に渡って繰り広げられる汚物リスト、誰が見たいと思いますか?

まともなスポーツファンなら「それでボクシングって誰が一番強いの?」と聞いてくるでしょう。

そして、この10階級9人が今の4団体17階級の温室ぬるま湯時代に席捲していたら、何が起こっていたのでしょうか?

原田が実質3階級制覇していたのは多くの人が認めるでしょうが、4団体17階級なら???

もちろん、ぬるま湯に漬けられたらどんな名刀もサビつきます。

カシアス・クレイは間違いなくクルーザー級で最初のタイトルを奪取していたでしょう。そして難なくヘビー級も攻略して2階級制覇。

〝21世紀の原田〟は間違いなくジュニア階級の穴王者を狙い、ジョフレはもちろんポーン・キングピッチも絶対回避しながらアルファベットのタイトルを着々とコレクションしたでしょう。

体重管理の甘い原田はなんだかんだとジュニアウェルターあたりのWBA暫定王座決定戦くらいまでには進出して、レギュラー王者に後追い認定されてそうです…。

となるとフライ、ジュニアバンタム、バンタム、ジュニアフェザー、フェザー、ジュニアライト、ライト、ジュニアウェルター…8階級制覇です。

マニー・パッキャオは「原田に次ぐ史上二人目の8階級制覇」になるところでした。

。。。。。そして今度は逆に現在の「オリジナル8」がタイムマシンに乗って1960年代に遠征したら…? 
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

少し前まで、リング誌に「オールドスクール8」という毎号企画がありました。

古き良き8階級、オリジナル8時代なら、誰が世界王者か?を想像するものでした。

しかし、米国ボクシング市場の凋落とリンクしながら、リング誌の経営状況も底なし沼的に悪化。他の人気企画も含めて「オールドスクール8」もリストラされ、2017年10月号を最後に連載は閉じられました。
IMG_4202
最後の「オールドスクール8」では4人の記者のうち3人がフライ級で井岡一翔、バンタム級で井上尚弥を推してくれていました。

残る一人はフライ級がドニー・ニエテス、バンタムがファン・フランシスコ・エストラーダを〝王者〟と見ました。

「井岡と井上が常識だろ」と思いますが、まー、なるほど、今見直しても納得です。 その見方もありです。全然、ありです。

これ、今やればこんな感じでしょうか⬇︎?

◉ヘビー:タイソン・フューリー

◉クルーザー:ユニエル・ドルティコス

◉ライトヘビー:アルトュール・ベテルビエフ

◉ミドル:カネロ・アルバレス

◉ウェルター:テレンス・クロフォード

◉ライト:ワシル・ロマチェンコ


◉フェザー:ゲイリー・ラッセルJr.

◉バンタム:井上尚弥

◉フライ:寺地拳四朗

3年前と変わっていないのはクロフォードとロマチェンコ、井上の3人。

1団体8階級のシステムで日本人が二人も同時に王座に就けるか?という疑問はさておき、オリジナル8の風景は非常に鮮明で誰の目にもわかりやすく映ることは間違いありません。

日本でもボクシングのステイタスが絶対的にも、他のスポーツと比較した相対的にも下落の一方ですが、オリジナル8に戻されたら全く違うでしょう。



今夜はリング誌の「オールドスクール8」の時間軸を逆に攻めたらどうなるか?というお遊びです。

バック・トゥ・ザ・フューチャー「プレゼント17階級」な感じ?でしょうか。

60年代、オリジナル8で2階級制覇したファイティング原田が4団体17階級の〝ゆとり〟時代に戦っていたら?

そして、モハメド・アリは?エデル・ジョフレは…?
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

Boxing News 24 のオリジナル8に絞ったユニークなPFP。

フライ、バンタムをご紹介して「
このあと、フェザーからヘビー級、歴代PFPに続くようですが、もう日本人は登場しないでしょう」ということで、この話はおしまい……としましたが、フェザーも紹介します。

そうです。「もう登場しない」はずの日本人が登場したのです。
スクリーンショット 2020-08-15 15.24.44
もちろん、PFPなんてものは脳内妄想で、正解なんてあえりません。というより、脳内思考でそうなったのだから世の中のPFPはすべてが正解です。

フェザー級部門ではウィリー・ペップ、サンディ・サドラー、サルバドール・サンチェスがトップ3と常識的・伝統的なランキングですが…。

しかし、歴史に残る不当判定とはいえ、アルファベットタイトルも獲れなかったファイティング原田が23位というのはどうなんでしょうか?

日本では信者的人気が高いナジーム・ハメドの実力評価は、世界的には低くチキンには26位も不相応と思いますが、それでも原田より下か?

しかも、原田を入れるならエデル・ジョフレを入れるべきですが、黄金のバンタムの名前は見当たりません。

原田はフライで19位、バンタムで5位、フェザーで23位にランキングされる〝3階級制覇〟。

このままだと次のライト級でも…?まさかとは思いますが。どうやら、海外には原田信者が生息している模様です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

PFPなど、所詮は十人十色の脳内妄想のお遊びで、大きな意味も価値もない。

とはいっても、投票制で全員が1位に推すような万票を集めるようなPFPキングは、十人十色ではなく、もはや脳内妄想ではないかもしれません。

最近では全盛期のマニー・パッキャオとフロイド・メイウェザーです。あの当時、彼らが世界最高のボクサーであったことはきっと真実です。

万人が同じ幻覚を見たのなら、それは幻覚とは呼ぶべきではないでしょう。

ただし、巷に溢れる多くのPFPはほぼ全てが妄想であり幻覚です。

現在、リング誌のPFPキングはカネロ・アルバレスです。せっかく脳内であれこれ妄想するのに、どうして卑劣なキャッチウェイトを繰り返すドーピングの前科持ちをNo.1に選ぶ必要がありましょうか。

「卑劣なキャッチウェイトを繰り返すドーピングの前科持ち」が〝仕組まれた勝利〟を重ね、PFPの王座に座るのは仕方がありません。

しかし、妄想ランキングにまで卑怯者が座る椅子はあってはいけません。せっかくの妄想世界です、そこは清廉潔白であるべし!


*******

赤毛の悪口はこの辺にしておいて…。

Boxing News 24 がユニークなPFPを発表しています。1位=100点から15位=1点のポイント制の投票で、オリジナル8のオールタイム最強と30位まで、全階級歴代最強と25位までを選出しようというお遊びです。
スクリーンショット 2020-08-13 23.23.03
1位=100点、15位=1点というのが気に入りました。多くの投票の場合、1位=10点、10位=1点のような1点刻みですが、1位票は特別でなければなりません!!!

第1回は、もちろんフライ級。日本が誇る伝統のクラスです。
Flyweight-BX
スクリーンショット 2020-08-13 23.23.58
1位は2200点を稼いだジミー・ワイルド。1位票も19/24を集めました。

ミゲール・カント、パスカル・ペレスと続き、10位にはフライ級では実績のないリカルド・ロペスがランクイン。「オリジナル8の時代ならフライ級で戦い、十分なレガシーを築いただろう」という評価です。

そして、惜しくも10傑からこぼれたのが11位の大場政夫。

18位のローマン・ゴンザレスは現役。

19位にはファイティング原田、22位は海老原博幸。25位の張正九はジュニアフライでの実績です。

27位にジュニアバンタムで絶対王政を敷いたカオサイ・ギャラクシー、29位にはユーリ・アルバチャコフ。

マイケル・カルバハルを入れていないのが、通な目利きを感じさせますね〜。

スクリーンショット 2020-08-13 23.51.46
そして、第2回はバンタム級。

1位はもうあのブラジリアンしかないのですが、我らがファイティング原田は5位!歴代バンタムで堂々のトップ5入り!
スクリーンショット 2020-08-13 23.46.55

スクリーンショット 2020-08-13 23.47.17

6位はあのパナマ・アル・ブラウンですから、原田の海外評価の高さが実感出来る順位です。

原田の時代は1団体10階級。今とは違い、世界王者であることに価値があった時代です。そんな時代でもやはりボクシングは「誰に勝ったか」が選手評価で最大の物差しなのです。

フライ級でも19位の原田は、このPFPでも〝2階級制覇〟。
スクリーンショット 2020-08-13 23.48.00

 現役ではノニト・ドネアが13位、井上尚弥は落選。

ジュニアフェザー級のバズーカ砲ウィルフレド・ゴメスが23位、フライ級に続いてカオサイがバンタムでも30位に食い込みました。

2235点をマークしたエデル・ジョフレは60年代最高ボクサー、「黄金のバンタム」がこの座から落ちる日がいつか来るとは考えられません。

このあと、フェザーからヘビー級、歴代PFPに続くようですが、もう日本人は登場しないでしょう。

「このブログの話はすべて続きがある!完結しない!」と書いた覚えがありますが、この話はこれでおしまい。あしからず。 
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

昨日は休日にもかかわらず、リモートで1日仕事。

夜はWOWOWで「ジョーカー」。劇場で観たのと、ほとんど印象は変わりませんでした。

「タクシードライバー」から起きな影響を受けたと、トッド・フィリップス監督が語っているように、マーティン・スコセッシ*ロバート・デ・ニーロの名作のリメイクと言っても差し支えない物語です。

「タクシードライバー」との比較、歴史的な評価を待つまでもありませんが、のちの時代ほど映画作りは難しいことを思い知らされます。
jodie-foster-taxidriver
「タクシードライバー」はジョディ・フォスターの〝デビュー作〟でもありました。

のちの時代ほど「過去の作品から学習できる」「技術進歩の恩恵を享受できる」から、昨日よりも今日、今日よりも明日の作品が優れているはずですが…。

同じことがスポーツの世界にも言えます。

陸上競技や水泳、体操などでは記録や、技の明らかな難易度向上からは「過去よりも現代の方が優れている」と言えるかもしれません。
スクリーンショット 2020-07-26 12.50.28

しかし、例えば陸上男子100mでウサイン・ボルトがジェシー・オーエンスの時代(1930年代)のシューズやサーフェイス(アンツーカー)でも9秒58で走ることができると考える人は誰一人いません。

それどころか、オーエンスの記録手動計時10秒3(電気計時10秒54程度)レベルまで落ち込むという説もあります。

また、オーエンスが1935年の10カ国大会でわずか45分間で3つの世界記録と1つの世界タイ記録を樹立したように、10秒3のベスト記録がギリギリの状態で出したものではなく、大きなポテンシャルがギリギリまで開拓されることがなかったと推察できます。

これは、多くのスポーツの過去と現在についても共通して言えることでしょう。

もちろん、同レベルの記録なら過去の方が多くの意味で優れていることは、疑いようがありません。

一方で、比較の裏付けになる数字を持たない競技、特にボクシングにおいては過去を超えることは至難の技です。

野球はタイム競技ではありませんが「投球スピードのアップ」「選手の体格上昇」「(日本では)球場サイズの大型化・MLBというさらなるステージを目指す環境」などから「現代の方がレベルが高い」と推定出来ます。

しかし、ボクシングではヘビー級以外は過去も現在も全く同じ規格です。エデル・ジョフレもファイティング原田も、井上尚弥も118ポンドなのです。

また、野球で数十年前に活躍した名選手が現代のフィールドでも同じ実績を残せると考える人は少数派でしょうが、ジョージ・フォアマンやバーナード・ホプキンス、マニー・パッキャオらを見て「ボクシングも現代の方が強い」と口にするのは憚られます。

もちろん、ビッグジョージやエイリアン、パックマンは変態中の変態で、彼らをもって総論を語ることなどできません。

それでも、フォアマンの他にもエデル・ジョフレやモハメド・アリ、シュガー・レイ・レナード、マイク・タイソン、マイキー・ガルシアら他のスポーツではありえない大きなブランクを経て頂点に返り咲くグレートがの多さからも「このスポーツは他とは違う」ことが窺えます。

時計を逆回しできる引き出しの多いグレートとは違い、画一的な戦い方しかできずに劣化の一本道を10年もの長きに渡り下り続けていたドネアに苦労した井上の姿を見ても、この感覚は強くなる一方です。

いつまでも He is arguably Japan's greatest fighter ever. (日本史上最高は文句無しでファイティング原田)」(国際ボクシング名誉の殿堂)という一文は、日本ボクシング界が一歩も前に進んでいないようで、目障りです。

かつて、原田が Asian greatest fighter ever.(アジア史上最高)から、パッキャオによってJapanに格下げされたときは複雑な思いでしたが、あれから15年以上の時間が流れました。原田が「日本最高」の地位についてからでも50年以上の歳月が過ぎました。

いくらなんでも、もうそろそろ、原田の王冠を脱がせてあげる時期でしょう。

でも…どうすればいいんでしょうね。パッキャオと同じこと、ビッグネームを狩りまくれば認められるのはわかりますが、一番近いのでもロマチェンコですから…しかもそこが第一歩なんて…。

「ジョーカー」が「タクシードライバー」を超えることができないように、永遠に不可能なのでしょうか?
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

リモート勤務が多くなると、逆に自宅にこだわらなくてもいいんですよね。

特に、今日のような好天なら川べりや海、山からでも会議に参加できるわけです。もちろん、気付かれたら面倒なので背景は変えますが、今日は多摩川の支流に分け入っ90分のオンライン会議。
IMG_4101
堤防の階段を降りて、絶好のポジションで90分。

開会前に進行役が「ざーって川みたいな雑音が軽く入りますけど、大丈夫です」。

「川みたいじゃなくて、川じゃ」と心の中でニヤリとしながら、会議は進みます。

会議終了とほとんど同時に、チャットで「釣りしてたでしょ?」と何人かに突っ込まれましたが、釣りはしてません。

このままだと「河川敷で酒飲みながら会議に参加してたでしょ?」とかエスカレートするので、さっさと「退会」して昼過ぎの川沿いを散歩。

私みたいな薄汚いおっさんが注文するにははばかられるオシャレなサンドウィッチ屋さんでタマゴサンドとプロシュートサンド、地ビールをテイクアウト。

河川敷の野球場では少年たちが試合してました。学校は午後からなのか?初々しい子供のプレーを見ながら、WOWOWオンデマンドで「トリニダードvsバルガス」。

あらためて見ると、ティトとバルガスも少年のように純真な戦いっぷり。ティト、艶めかしい。やっぱり左フッカーって、ボクヲタをそそりまくります。これ、サウスポーの右フッカーだと途端に色気がなくなるというか…。

パッキャオの「マニラアイス」なんて色気もくそも無い…どうしてでしょうか?

こういう純真な戦いかたを出来る時期って、きっとあるんです。

ただ、この二人はパッキャオやメイウェザーと戦ってたらパッキャオには例のライトなダウンも奪われた末に、判定負けです。勝ち目はゼロです。

そういえば、この二人が躍動していた1999年頃には、メディアやファンはPFPを意識するようになっていました。

1988年に創立されたWBOが4つ目の主要アルファベット団体として認めざるをえない勢力を形成、世界王者は「4団体*17階級=68人時代」が到来しちゃいます。

さらに暫定や休養、名誉、スーパー、ダイアモンド、フランチャイズ、シルバー、ゴールド…チャンピオンの前に付く無限の枕詞が癌細胞のように増え続けていくく狂乱の時代に突入していきます。

そして、もはや「68人時代」ですらない、誰にも実態が把握できない魔宮ステージに迷い込んでしまったのが、現在のプロボクシングです。

王者の権威が失墜した荒海では、誰が本当に強いのかを指し示す羅針盤、PFPが求められたのは当然のことでした。

もちろん、その羅針盤が正確な方角を指すことなどありえず、メディアごとに指針が向く方角が違う妄想に過ぎません。

オリジナル8の時代にはPFPなど誰も興味はありません。ファンの関心はタイトルホルダーが誰なのか、その一点だけです。妄想の羅針盤など必要のない、確かな実態が見える時代でした。

21世紀になるとリング誌以外のメディアも独自のPFPを作成、日本の専門メディアも間歇的・発作的にPFPを発表してきました。

しかし、日本がとにかく憧れる米国メディアのPFPはハードルが高く、boxing scene.com で長谷川穂積と西岡利晃が相次いで10傑入りするまで日本人ボクサーにその門戸は閉ざされていました。

その頃から奇を衒っていたboxing scene.comは、井岡一翔に勝ったアムナット・ルエンロンや、オマール・ナルバエスに勝った井上尚弥をFighter of the Year =年間最高選手に選び、世界中のボクシングファンの失笑を買っていましたが…。

そんなトラウマもあったのでしょう。boxing scene.comが、今年からFighter of the Year はもちろんPFPの選定基準を明確に打ち出し、信用回復に努めています。


さて、これが現在のboxing scene.comのPFPです。

井上が1位から4位に陥落したのはドネア戦で防御面での欠陥を露呈したから…ではありません。厳正な?ポイントによってリ・ランクされたのです。

注目は、寺地拳四郎が6位京口紘人が7位にランクされているところです。二人ともリング誌でも「PFP急接近」、ESPNでも得票を得ていますから、10傑に数えるメディアがあっても不思議ではありません。

++++++++++

1) Vasyl Lomachenko (14-1, 10 KO; 20-1, 10 KO incl. World Series of Boxing contests): 40.23 Pts.

Age: 32 Current Alphabet Titles: WBA Lightweight (2018-present, 3 defenses); WBO Lightweight (2018-Present, 2 Defenses)

Additional Titles: Ring Magazine Lightweight (2018-present, 3 defenses)


2) Saul Alvarez (53-1-2, 36 KO): 35.94 Pts.

Age: 29 Current Alphabet Titles: WBA Middleweight (2018-Present, 1 Defense)

Lineal Titles: World/Ring Middleweight (2015-Present, 4 Defenses)

Additional Titles: WBC Super Welterweight (2011-13, 6 Defenses); Ring/WBA Super Welterweight (2013); WBC Middleweight (2015-17, 2 Defenses; 2018-19, 1 Defense); WBO Super Welterweight (2016-17); IBF middleweight (2019); WBO Light Heavyweight (2019)


3) Errol Spence Jr. (26-0, 21 KO): 28.81 Pts.

Age: 30 Current Alphabet Titles: IBF Welterweight (2017-Present, 4 Defenses); WBC Welterweight (2019-Present, 0 Defenses)

Previous Titles: None



4) Naoya Inoue (19-0, 16 KO): 27.7 Pts.

Age: 26 Current Alphabet Titles: IBF Bantamweight (2019-Present, 1 Defense); WBA “super” Bantamweight (2019-Present, 0 Defenses)

Additional Titles: WBC Light Flyweight (2014, 1 Defense); WBO Super Flyweight (2014-18, 7 Defenses); Ring Magazine Bantamweight (2019-Present, 1 Defense)


5) Josh Taylor (16-0, 12 KO): 24 Pts.

Age: 29 Current Alphabet Titles: IBF Jr. Welterweight (2019-Present, 1 Defense); WBA Super Lightweight (2019-Present, 0 Defenses)

Additional Titles: Ring Magazine Jr. Welterweight (2019-Present, 0 Defenses)

Record in Title Fights: 2-0


6) Kenshiro Teraji (17-0, 10 KO): 21.5 Pts.

Age: 28 Current Alphabet Titles: WBC Light Flyweight (2017-Present, 7 Defenses)

Additional Titles: None



7) Hiroto Kyoguchi (14-0, 9 KO): 21 Pts.

Age: 26 Current Alphabet Titles: WBA “Super” Light Flyweight (2018-Present, 2 Defenses)

Additional Titles: Ring Magazine Jr. Flyweight (2018-Present, 2 Defenses), IBF Minimumweight (2017-18, 2 Defenses)



8) Miguel Berchelt (37-1, 33 KO): 18.5 Pts.

Age: 28 Current Alphabet Titles: WBC Super Featherweight (2017-Present, 6 Defenses)

Additional Titles: None



9) Terence Crawford (36-0, 27 KO): 18.33 Pts.

Age: 32 Current Alphabet Titles: WBO Welterweight (2018-Present, 2 Defenses)

Lineal Titles: World/TBRB/Ring Lightweight (2014-15); World/TBRB/Ring Jr. Welterweight (2016-17, 3 Defenses)

Additional Titles: WBO Lightweight (2014-15, 2 Defenses); WBO Light Welterweight (2015-17, 6 Defenses); WBC Super Lightweight (2016-17, 3 Defenses); WBA Super Lightweight (2017); IBF Jr. Welterweight (2017)


10) Oleksandr Usyk (17-0, 13 KO): 18 Pts.

Age: 33 Current Alphabet Titles: None

Lineal Titles: World/TBRB/Ring Cruiserweight (2018-19, 1 Defense)

Additional Titles: WBA Cruiserweight (2018, 1 Defense); WBO Cruiserweight (2016-19, 6 Defenses), WBC Cruiserweight (2018-19, 2 Defenses); IBF Cruiserweight (2018-19, 1 Defense)

Record in Title Fights: 7-0, 3 KO

++++++++++
 
そうです。ポイント制になりました。

この制度では「ウェルター級もバンタム級もレベルは同じ」という完全公平性が基本です。階級に貴賎はない!ということです。

そしてポイントの基準をわかりやすくいうと「誰に勝ったか」。

その「誰」はリング誌とTransnational Boxing Rankings Board (TBRB)でランキングされている選手がソース元です。

TBRBは以前もコメントを寄せていただいた方がいましたが、語弊を恐れず言い切ると「リネラル王者」主義、つまり原理主義者の集まりです。

Transnational Boxing Rankings Board (TBRB)、国際ボクシングランキング作成議事会は、本部機能を持つフランチャイズな組織ではなく、ボランティアのメンバーによるランキング作成を目的に2012年10月に結成されました。

メンバーは独立系のジャーナリストに評論家、歴史家など50人。日本人では宮田有里子が名前を連ねています。

荒廃する一方のボクシングの世界にブレーキをかけなければならない、より正確なランキング、明確な指標に沿った世界王者の認定を執行しなければならない…そんな危機感から生まれました。

「本当のチャンピオンを考える」。こんな組織が生まれてしまうこと自体にもボクシング界の闇深さが垣間見えて来ます。

TBRBのPFPはこの通りです。

  Transnational Boxing Rankings Board
RankNameNationalityRecordDivision
1Saul Alvarez *MEX53-1-2 (36)Middleweight/Light Heavyweight
2Naoya InoueJPN19-0-0 (16)Bantamweight
3Vasiliy LomachenkoUKR14-1-0 (10)Lightweight
4Terence CrawfordUSA35-0-0 (26)Welterweight
5Oleksandr UsykUKR17-0-0 (13)Heavyweight
6Tyson Fury *ENG30-0-1 (21)Heavyweight
7Gennady GolovkinKAZ38-1-1 (34)Middleweight
8Juan Francisco Estrada *MEX40-3-0 (27)Jr. Bantamweight
9Errol Spence Jr.USA25-0-0 (21)Welterweight
10Manny PacquiaoPHI62-7-2 (39)Welterweight
* Champions as recognised by the Transnational Boxing Rankings Board.

 
リング誌も風見鶏的原理主義ですから、boxing scene.comは保守本流の二つのランキングをベースに作成したことになり、個人の偏見や階級格差など恣意的な要素は極力排除されています。

ただ、純粋完全ポイント制のBoxRecのPFPを誰も相手にしないように、恣意的な要素が排除されたPFP への関心は非常に低いものです。

妄想、つまりは恣意的な幻覚でしかないPFPに「公正」や「正確」なんてそもそもありえないのです。

公正や正確、それらが決着するのはリングの上だけです。リングの上で起きたこと以外は、すべて妄想、取るに足らないことなのですから、そこに説得力を持たせようとするboxing scene.comの努力は、失礼ですが全くの見当違い、100%無駄、完全無意味です。

すぐまた方向転換せざるをえないでしょう。
 
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

10年刻みの階級別 Fighter of the year を独断と偏見で決めてまいります。 

まずは2010年7月のストロー級。

WBA:ローマン・ゴンザレス(この年にフライ級へ)
WBC:オーレイドン・シスサマーチャイ 
IBF:ヌコシナチ・ジョイ
WBO:マヌエル・ガルシア
スクリーンショット 2020-07-11 11.21.24

そして10年後の勢力図は…。

WBA:ノックアウト・CP・フレッシュマート
WBC:ワンヘン・ミナヨーティン(引退発表)
IBF:ペドロ・タドゥラン
WBO:ウィルフレド・メンデス 

この間、最多防衛はワンヘンの12(連続)。 リング誌王者は不在。

トピックスとしては、ワンヘンが無敗王者としての世界記録を54戦全勝18KOまで更新。 WBCバージョンの井岡一翔がWBAの八重樫東との団体統一戦に勝利(2012年6月20日)。

また、WBAタイトルマッチ「八重樫東vsポンサワン・ポープラムック」(2012年10月24日)がESPNのFight of the year に選ばれました。

この10年でストロー級からのFighter of the year PFPファイターは生まれませんでした。

のちに、ロマゴンが軽量級史上初のPFPキング&4階級制覇、WBOのストラップを持っていたドニー・ニエテスも4階級制覇とPFP入りを果たします。

井岡も4階級制覇&PFP目前に迫っていますが、3人ともストロー級での戦果・評価ではないのでDivisional rankings 2010-2019 のポイントにはなりません。

こう振り返ると、17階級で最も層が薄い105ポンドですが、なかなかの実力者揃いですが…。

Divisional rankings 2010-2019は、ワンヘン・ミナヨーティンで文句なしでしょう。

ESPNは、欧米で関心が低いジュニアフェザー以下の軽量級は5位までしか発表していませんでしたが、今はストローを除いて10位までランキングしています。一つだけ5位までというのは、何だかなぁ…。


ワンヘンは引退を表明しましたが、ノックアウトからタイトル奪取するような日本人登場に期待です!
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

昨年、2019年は、2010年代の最終年でした。

この10年区切りの最高選手、Fighter of the decade にはフロイド・メイウェザーが選ばれましたが、マネーは2016年からの4年間を全く評価に値しないコナー・マグレガーとの1試合しかこなさなかったにもかかわらずBWAA(全米ボクシング記者会)とリング誌で〝10年賞〟を獲得しました。

実質「6年」の実績で「10年」の賞に輝いたわけですから、これはカッコいい、さすがです。

他の候補選手、カネロ・アルバレスとマニー・パッキャオを直接対決で叩いているわけですから、受賞の該当者はフロイド一択、カネロとパックマンは「形だけのノミネート」でした。 
IMG_0419

もちろん、この時間軸の区切りに大きな意味などありません。所詮は西暦軸です。キリスト教徒の勝手な理屈です。日本なら平成10−19年の「10年最高選手」などの区切りでやっちゃってもいいと思います。

それをやるとFighter of the decadeがどれだけブレるかが、よーくわかります。

そんなわけなので、Fighter of the year も同様ですが、活躍期間がそこにすっぽり入る選手が幸運で、year 跨ぎ、decade 跨ぎで活躍する選手は不利になります。

また、これも不公平な話ですが、特にdecade では後半活躍した選手の評価が高くなります。これは、試合のラウンド評価にも言えます。

この幸運に最も浴したFighterがマニー・パッキャオで、その逆がロイ・ジョーンズJr.です。

2003年に106年ぶりにミドル級王者のヘビー級制圧するなどキャリアハイだったロイは、decade 後半は目も当てられない大失速。

逆にパッキャオは2008年にオスカー・デラホーヤを撃破、2009年もリッキー・ハットンとミゲール・コットを、攻め落として史上初の7階級制覇を達成。

あらゆるメディアが、満場一致の文句無しでパッキャオをFighter of the decadeに選びましたが…。

もし、2人の活躍時期が反対だったなら?

あるいは、ジョン・ルイスに勝った時点で引退していたら?(ボクサーのレガシーは加算されるのみ、引き算はないという〝ルール〟はウソです)。

そして、このFighter of the decadeを和暦の平成10−19年(1998年−2007年)として切り取ると「パッキャオの2008−2009年」は見事に次の10年に先送りされてしまいます。

Fighter of the decade=和暦版=なら、2006年にザブ・ジュダーをウェルター級団体統一戦で退け、2007年にオスカー・デラホーヤとリッキー・ハットンに勝利した フロイド・メイウェザーが選ばれていたはずです(ロイは和暦10年でも惨敗の印象が強烈です)。 

しかし、日本でも残念ながら Fighter of the decade とは西暦ベースです。

パッキャオの恐るべき幸運は、超強豪・超ビッグネームが次から次に現れたことはもちろん、活躍期間とタイミングもありえないほどに絶妙なのです。

次元が違うとはいえ、井上尚弥にはこの辺りの運に今のところ全く恵まれていません。間違いなくこの10年でバンタム級がボトムに落ち込んだタイミングで、ブラックホールに吸い込まれるように118ポンドに乗り込みました。

パッキャオは本来ならロイとの一騎討ちになるべき、Fighter of decadeを、神が配剤したかのような2008-2009の強烈で何より新鮮な印象をファンとメディアに焼き付けて簡単に勝ち獲りました。

さらに昨年は「4つのdecadeに跨って世界王者」という、一見すると度肝を抜かれる世界初の大記録も打ち建てました。
ENUwag_UUAAioh-

1998年に最初の王位(WBCフライ級)、2019年に今のところ最後の王位(WBAウェルター級)と、ここでも最高のタイミングでタイトルをゲット。

「4つのdecadeに跨って世界王者」と聞くと「40年間」も世界のトップ?!と勘違いしそうですが、実際は「20年ちょっと」です。

それでも、とんでもない偉業であることは変わりませんが、とにかくパッキャオというボクサーは西暦カレンダーにまで愛されているということです。



前置きが長くなりました。

今夜のテーマはDivisional rankings 2010-2019 。

Fighter of the decade のDivisional 階級別バージョンです。

複数階級制覇が当たり前の時代に、10年区切りのDivisional ranking どこまでの意味があるのかはさておき、2010−2019年のストローからヘビーまでの17階級のFighter of the decade−Divisional version を総覧・総括してゆきます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ