IMG_4177
三越のライオンもマスクしてましたか…。

++++++++    ++++++++

バンタム級で井上尚弥を番狂わせで沈める可能性が最も高いと見られたジョンリール・カシメロとの三団体統一戦が消滅、日本のモンスターの次戦は10月か11月にジェイソン・マロニーを迎える防衛戦になる見通しです。

ジェイソン・マロニー。バンタム級では強豪に数えて差し支えない29歳のオージーです。

プロ5戦目でWBA太平洋タイトルをジュニアフェザー級、15戦目て同バンタム級を獲得と、WBA太平洋を〝逆〟二階級制覇。

世界基準のスピードはないものの、スタミナは旺盛でキビキビ動くダイナモです。21勝18KO(1敗)という数字ほどのパワーはないものの、上下にしつこくパンチを集めて相手を削っていくいやらしさを持っています。

Kohei-Kono
これまでのキャリアで世界レベルとの対戦は、河野公平の晩年バンタム級バージョンと、ここ5年で最も過大評価されたボクサーの一人エマヌエル・ロドリゲス。

この二人は井上との対戦もあり、その基軸で見ると負ける相手ではありません。相性的にも悪くないと見ますが…。

ただ、ガッツのあるタフガイは誰にとっても嫌な相手です。

そして、井上は前戦で深くカットした右眉の状態も気になります。早いラウンドで再び傷が開くようなら、またしても難しい戦いを強いられるかもしれません。

現在のバンタム級シーンを見渡すと、〝半か丁か〟のカシメロと、カットなどの不測の事態を除くと、井上の敵は机上にはいません。

マロニーの戦力をどこをどう探しても、井上が最高の敬意を払うべきものは見当たりません。

「動き回る」という点では過去最強かもしれませんが、モンスターの重厚な攻撃を受けてバックペダルを踏むようだと試合はあっけなく決まりそうです。

マロニーはよくまとまったバンタム級ですが、カシメロと比べると緊張感はほとんどなく、やりにくい相手ではないはずですが、ボクシングの相性ほどわかりにくいものはありません。