【ナゾナゾ】箱は腐っていても、箱の中には宝石がぎっしり。それはなぁんだ?




プロボクシングの世界は、他のプロスポーツと比べても問題だらけです。

おそらく、世界中のプロスポーツの中で飛び抜けて深刻な問題をいくつも抱えているでしょう。

それでも、とにかく大好きなのは左右のナックルパートしか使わないのに、恐ろしいほど深遠で、ときには声を上げてしまうような面白い試合が観られるからです。

観戦スポーツの面白さの根源は「勇気」だと、個人的に確信しています。

だから、トラック中長距離で不要に駆け引きに走る選手や、怖がってストライクを取れない投手、代打で出てスイングしない打者は、大嫌いです。

一緒に練習して、そんな子がいたらはっきり伝えます。「絶対ダメ」と。他のこと、例えばフォームについてはまず何も言いませんが、勇気に欠けるのは絶対ダメ。

もちろん「置きにいって打たれるなら、しっかり投げてボールになる方が良い」という考え方もありますが…この話をしだすと、また大きく話が逸れるので、また別の機会で。

簡単にいうと、私が見てる中学生レベルなら「置きにいったカーブが抜けてフォアボール」という言語道断があります。それは、もう論外なんです。

ボクシングでいえば、欧米で最も侮蔑されているトップ選手のオマール・ナルバエスや、鼻血が出たら棄権するウーゴ・ルイスとかは、もう一刻も早く引退して欲しい。

もちろん、そんなこと言っても…。ボクシングの場合は野球とは全く違って…。

家族や友人ならナルバエスが、絶対に良いです。ナルバエスが弟なら「何を言われても気にするな。お前の健康なんて歯牙にもかけない馬鹿が騒いでいるだけ。これからも無事にリングを降りることだけを考えてくれ」と言い聞かせます。

ボクシングには、そういう矛盾があります。

八重樫東が家族なら「八重樫の試合は面白い」なんて言ってられません、ボクシングなんてもう…見れません。俺が八重樫を好きなのは、結局はリングで戦っている八重樫が好きなだけなんです。

もし、将来、そんなことはないと信じていますが、八重樫やパッキャオが後遺症に悩んだとしたら?

きっと私はこう思うでしょう。

「ああ、現役時代は小さい体で激闘だらけだったからなあ。心配だなあ。良くなって欲しいなあ」。

…最低です。


前置きが長くなりました。


日本ボクシング連盟(Japan Amateur Boxing Federation=JABF、このブログでお馴染みのJBCではありません。「どっちの腐敗度が酷いか?」なんて話は今日に限っては無し!!!)が今日、インターハイ中止の悲劇を受けて「高校生シャドーボクシングチャレンジ2020」を開催すると発表しました。

素晴らしい!

大人は、みんな昔は高校生だったんだぜ!何ができるか、必死に考えたんだぜ!という素晴らしい企画です。

「高校生が頑張ってきた姿をできるだけ多くの人に見ていただきたい」として、オンライン上で高校生のシャドーボクシング動画を募集。

井上尚弥や村田諒太らが審査員となって優秀賞を選ぶそうです。プロを呼んだのが二重の意味で素晴らしい!

もっともっとプロアマの距離を密着させて、最終的にはJリーグのような完全ピラミッド組織になってくれたら、素晴らしいです!選手側はいくらでも密着、クロスレンジで付き合う構えですから、問題がどこにあるのかは明らかです。
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今日までに決まっている審査員は井岡一翔、井上拓真、井上尚弥、岩佐亮佑、内山高志、京口紘人、清水聡、寺地拳四朗、村田諒太、八重樫東。

豪華です!豪華すぎます。こんな審査員、全員、神です。ほぼ無償で引き受けてくれたんでしょう。


30年以上も前、こんな私でも高校生でした。

野球も陸上競技も甲子園や全国大会に行けず(そもそもそんな実力がありませんでした)、ボクシングに至っては高校に部活が無く、選手登録もできませんでした。同じジムの同級生らの応援で、リング下から見上げる光景がたまらなく眩しかったのを思い出します。

早々と地区予選で敗退してからの私は、コンビニの前で悪友と駄弁って、タバコ吸って酒飲んで、無為な時間を過ごしていました。 

今から思うと、あの時間もかけがえのない青春時代の一部だったのですが、当時はそんなこと受け入れ難く、駐車場に止めた車のラジオから県予選の中継が聞こえてきたら、速攻で不機嫌になってしまい、本当にいろんな人に迷惑をかけてしまいました。

でも、私は「挑戦」出来ました。そして「敗北」という現実も突き付けられました。

競技者だから「敗北」は受け入れることが出来ます。正確にいえば、受け入れたくなくても、受け入れるしかありません、確かに負けたんだから。

しかし。もし「挑戦」も出来なくて、受け入れる覚悟のある「敗北」すら突き付けられないとしたら?

ちょっと、その悲劇は、想像ができません。

ずっと研ぎ澄ませた情熱をぶつける「挑戦」を奪われた気持ちは、想像できません。

「こんなタイミングで運が悪かった」「何かを失ったわけじゃなくて、全く新しい何かを得るチャンス」 「インターハイも甲子園も人生の一瞬、1%ですらないかもしれない。残りの人生をどう生きるか」…。

インターハイも甲子園も手が届かなかった私が、はるかに優秀な後輩たちの心境なんて慮れるわけがありません。

もし、私が彼らの立場なら「シャドーボクシング?俺、そんなの目がけてやってないから」と冷めてしまってた気がします。

でも、それはフシ穴で暗愚な私だから…。

私なんかよりも、遥かにずっと賢明な彼ら。

そして何よりも、この夏を目指して莫大な情熱をぶつけようとしていた彼ら。

そんな、純粋なエネルギーに溢れて、真摯で繊細な野望を育んできた彼らなら、きっと大人が一生懸命考えたこの舞台を、素直に受け止めて楽しんでくれるでしょう。

私から高校生に何か言えるとしたら「みなさんと同じか、おそらくそれ以上の情熱で、世界王者が投稿動画と向き合ってくれる」ということです。

あのメンツと、ある意味ガチで勝負できるわけですから、羨ましい。

100%間違いなくめっちゃ厳しい目で審査されるから、くれぐれも中途半端な気持ちで臨むなよ! 

やっぱり夏は、夏なんだよ。





【答え】プロボクシング。