プロボクシング興行が7月12日、愛知県刈谷市あいおいホールで再開されました。

中日本新人王戦を無観客で実施でしたが、JBCと関係者、出場選手、ビジネスとしては非常に厳しい中で、最初い挑戦した勇気には感謝と感動しかありません。

東海地域は野球でもサッカーでも、東京や大阪とは違うパイオニアな気質があります。



世界のボクシングも動いています。



日本のボクシングファンが最も待ち望んでいる「井上尚弥vsジョンリール・カシメロ」はまだ、具体的な日程が発表されていませんが、バンタム級戦線にはさざ波が立っています。

先月、MGMグランドの会議室を改造したThe Bubbleで行われたジョシュア・グリーアとマイク・プラニアのノンタイトル10回戦。

WBCコンチネンタル・アメリカ、WBO北米の地域タイトルをコレクトするグリーアが無難にプラニアをさばくと見られていましたが、2度もダウンを奪われる完敗。トップ戦線から引き摺り下ろされました。

このマイルドアップセットでマジックマンの渾名を持つ23歳のフィリピン人が、リング誌とESPNでともに10位にランキングされました。
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王者に認定されている井上を含めてリング誌ランキングは11人をラインアップ。7位だったグリーアがランクアウト。

1位には井上を最も追い詰めたノニト・ドネア、2位はWBCのストラップを持つノルディーヌ・ウバーリ、3位はWBOのカシメロとなっています。

もう一つの〝権威〟あるランキング、ESPNはチャンピオン制度を取っていないので井上が1位。

リング誌では10位内にランクされていないルイス・ネリが1位、ドネアは6位。リング誌で8位のギレルモ・リゴンドーが3位と、ネリを入れて拓真を外している以外の名前は一致しますが、評価は微妙に違います。

BANTAMWEIGHT (UP TO 118 POUNDS)
 
1. Naoya Inoue  
Record: (19-0)
Last: W (UD12) Nonito Donaire, Nov. 7
Next: TBA vs. John Riel Casimero
 
2. Luis Nery  
Record: (30-0)
Last: W (KO9) Juan Carlos Payano, July 20
Next: TBA vs. Aaron Alameda
 
3. Guillermo Rigondeaux  
Record: (20-1)
Last: W (SD12) Liborio Solis, Feb. 8
Next: TBA
 
4. Nordine Oubaali  
Record: (17-0)
Last: W (UD12) Takuma Inoue, Nov. 7
Next: TBA vs. Nonito Donaire
 
5. John Riel Casimero  
Record: (29-4)
Last: W (TKO3) Zolani Tete, Nov. 30
Next: TBA vs. Naoya Inoue
 
6. Nonito Donaire  
Record: (40-6)
Last: L (UD12) Naoya Inoue, Nov. 7
Next: TBA vs. Nordine Oubaali
 
7. Zolani Tete  
Record: (28-4)
Last: L (TKO3) John Riel Casimero, Nov. 30
Next: TBA
 
8. Jason Moloney  
Record: (20-1)
Last: W (TKO7) Leonardo Baez, June 25
Next: TBA
 
9. Emmanuel Rodriguez  
Record: (19-1)
Last: L (KO2) Naoya Inoue, May 18
Next: TBA
 
10. Mike Plania  
Record: (24-1)
Last: W (MD10) Joshua Greer Jr., June 16
Next: TBA

ジュニアフェザー転向が濃厚のネリはさておき、このコンテンダーの中で井上の脅威になりうるのはカシメロとリゴンドーくらいでしょうか。

正直、井上を除くと現状のバンタム級は誰が見ても薄っぺらのクラスです。

ただ、今のジュニアフェザーもけしてレベルが高い階級ではありません。

フェザーもシャクール・スティーブンソンが「ビッグファイトが期待できない」と愛想を尽かしたように層が厚いのは確かですが、地味な名前のオンパレードです。

ジュニアフェザーとフェザーはバンタムよりはマシといっても、では「バンタム完全統一王者、The Undisputed Champion」になるのと、レイ・バルガスやダニエル・ローマンらに勝つのと、どちらが値打ちがあるか?となると、間違いなく前者でしょう。

「ボクシングは誰に勝ったかが全て」と、最近も書いた気がしますが、現状のバンタム級やジュニアフェザー級ではそんな贅沢は言ってられません。貧相なのしか残ってません。

ジュニアバンタムの強豪が早く上がってきませんかね?

まあ、亀田和毅と日本でやるなら超弩級のメガファイトになるとは思いますが、それもなんだかなぁ、です。