カネロ・アルバレスの次戦としてセットされている、シンコデマヨ週間の5月2日。

あと9週間に迫っているというのに、まだ対戦相手が決まっていません。


* オスカー・デラホーヤは「カネロと闘いたいなら、まず自分の足元を見るべき」と大上段に構えます。

「現在のボクシングシーンでカネロと戦えることは最高の名誉。そして、対戦によってキャリア最高、これまでのファイトマネーを全部積み上げてもそれ以上の可能性もある大金も手に入る。その条件に注文をつける感覚がどれだけ非常識か理解しているのか?」

「世界チャンピオンは腐るほどいる。ビッグネームもいる。その中からカネロが選ぶ。そのチャンスを前にグズグズ言う奴らには2度とチャンスはない。そんな奴らはこれまで通りに陽の当たらない日陰で、ジメジメした報酬に甘んじてしょぼいキャリアを閉じればいいのさ」。

「カネロは3つの階級の中から相手を選ぶ。戦うのも3つの階級からカネロが選ぶ。選ぶのはお前らじゃないことをまず理解することだ」。

日本時間の今週火曜日にデッドラインを引いていた、エディ・ハーン傘下の二人の英国人チャンピオンへも毒づいています。

「あと9週間?十分じゃないか。いくらでも相手はいる。カラム・スミスとビリー・ジョー・サンダースは身の程をわきまえないで下手な条件交渉を仕掛けてきた。奴らにはもう2度とチャンスは与えられないだろう。奴らはひっそりと今まで通りに地味にキャリアを閉じればいいさ」。

嫌な感じですね。カネロ自身に罪はないとはいえ、誰かにぶっ倒してもらいたいですね。

先日の試合で評価を上げているIBFスーパーミドル級王者ケイレブ・プラントについても「順番を待つなんて言って、すぐに対戦しないのであれば、もうチャンスは与えない」と、対戦オファーを出していることを匂わせています。

「リングの中では何でも起きるのがボクシング。しかし、リングの外では大きなチャンスは一生一度きりかもしれない。そのことを理解できない奴らが多すぎる」。
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「PFP1位になったけど人気は残念」。ロマゴンほどではありませんが、GGGも実力と人気の激しい乖離に悩みながら、いつのまにか劣化の坂道を下っています。

全盛期にもっと冒険的なファイトに挑戦していれば…もしかしたらリング誌などが期待した「第二のパッキャオ」になれたかもしれませんが、今となっては後の祭りです。DAZNとの巨額契約を結べたことで、GGGにとって人気なんてどうでも良いのかもしれませんが…。


一方、宿命のライバル、ゲンナディ・ゴロフキンは右足ふくらはぎを負傷したことや、興行的な問題が難航して2月29日に予定されていた防衛戦(vsカミル・シェルメタ)を再三延期。

さらに〝ドーピングの教祖〟ビクター・コンテのSNACのプログラムから離脱したと報じられました。

コンテは「ゴロフキンは私たちの要求するプログラムに対応できなかった。キャンプ前に合意していたことを反故にされたんだから、ここから出て行ってくれということ。かれの未来に幸あれ」。

金銭的なもつれでしょうね。

アベル・サンチェスとの訣別もそうでしたが「金の切れ目が縁の切れ目」というのが続いています。

シェルメタ戦は5月か6月の開催に向けて調整していますが、商業的な価値がゼロのシェルメタだけにGGGに数十億円のファイトマネーを保証しているDAZNは苦悶しています。

大手スポンサーが付く、ラスベガスのカジノ&リゾートが巨額の招致フィーを提示してくれるーーそんなのを待っているとしたら無駄です。

そもそも、GGGはカネロと村田を絡ませなければ、ファイトマネー2〜3億円が妥当なボクサー。

DAZNはカネロ戦を当て込んで巨額の契約を結びました。シェルメタ戦なんて〝負の二乗〟ファイト、誰が買いますか?