Hope Lights Our Way  希望の道を、つなごう。

受験シーズン真っ只中です。

今朝の出勤時。

駅前のコーヒーショップで、友だちの男子高校生が、教科書だか参考書とにらめっこしていました。

私の前で見せる表情とは全く違う、怖い顔してるのが面白くて、店内に入ってチョッカイ出したくなりましたが、踏みとどまりました。

「第一志望以外は絶対に行きたくないのに、滑り止めも受けなきゃいけないと思ってる自分が嫌だ」。そんなことを言ってた、かわいい高校3年生です。

がんばれ。

がんばれ。

みんな、がんばれ。
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実に面白いカードが出来ちゃいました。

4月8日(土)=日本時間9日(日)。WBC世界ライト級タイトル挑戦者決定戦。

シャクール・スティーブンソンvs吉野修一郎

つまらない試合しかできないのに体重超過する25歳のリオ五輪銀メダリストに、世界的には全く無名の31歳の日本人が挑みます。

当初、この次期挑戦者決定戦はスティーブンソンとイサック・クルスの間で行われる予定でした。

しかし、クルス陣営はスティーブンソンとはタイトルマッチで激突してビッグファイトにしたいという思惑から挑戦者決定戦での対決を敬遠、吉野にビッグチャンスが回ってきたのです。

一昨年、中谷正義が当たって砕けたワシル・ロマチェンコ、村田諒太が戦ったゲンナジー・ゴロフキンは別格にしても、シャクールはその次のレベルのビッグネーム。日本のリングに引っ張り込める安物ではありません。



試合会場がどこになるのかは未定ですが、米国開催になるのは100%間違いありません。

プロキャリア16戦(全勝12KO)の吉野にとっては、日本を離れて初めての海外リング。一世一代の大勝負。

昨年は、伊藤雅雪、中谷という看板をぶち破って〝日本代表〟の座を勝ち取っていた吉野でしたが、人気クラスのライト級だけに簡単にチャンスは回ってこないと見られていました。

しかし、世の中何が起こるかわからない。

伊藤→中谷→スティーブンソン。吉野が、完全に〝わらしべ長者気流〟に乗りました。

「完全敵地でアンダードッグ。それって最悪で最低な状況だとみんな思ってるけど、そんなことは全くない」と余裕をかましていたのは、マニー・パッキャオでした。「思わぬ展開になってリングサイドの記者席がざわつくのを見るのはなかなか面白いし、大番狂せを起こす快感はたまらない」。

「会場が、弱そうな東洋人が出てきたなって思ってる雰囲気がわかるんです。それがひっくり返って、リングを降りると、お前すごすぎるぞって、もみくちゃにされて。最高ですよ」(石田順裕)。

秤の上でタイトルを失った4団体時代史上初の恥晒しLineal champion、スティーブンソンを日本人が倒す、最高です。
 
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筋肉でひとまとめにされてましたか。

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天気が良かったので、皇居まで足を伸ばすと、帝国劇場の前に女の子が長蛇の列。

「ああ、宝塚歌劇」かと確信するのも束の間、建物に貼られたポスターを見ると「ジャニーズワールド」。

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ジャニーズ、人気があるなぁ。

フルトンかカシメロに、ほんの少しだけでも分けてあげて欲しい。

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カタールW杯が異例の冬開催だったことで、1月も全国高校サッカー選手権を楽しむことができました。

日本のスポーツファンにとって、この冬はサッカー三昧でした。

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そんな熱い冬、W杯でも高校サッカーでも話題となったのが「PK戦」。

サムライブルーがクロアチアに突き落とされたPK戦。今回の高校サッカーでは全47試合中12試合が時間内に決着がつかず「運」とか「クジ」「ジャンケン」と言われるPK戦にもつれ込みました。

ロースコアで勝敗が決まることが当たり前のスポーツ、同点のまま時間切れ、PK戦になるのはある意味、当然です。

かなりの確率で想定されるのに「運」「クジ」「ジャンケン」なんて言ってしまうと、きっとイチローは「それは運じゃない、全ては技術の問題」と笑うでしょう。

しかし、世界トップレベルのフットボーラーでも外すことが珍しくないPKです。

W杯でも、PKコンプレックスから「1000本PK」など意識的に対策してきたスペインがまたもやPKで〝惨敗〟。

クロアチアに敗れたブラジルでも、ネイマールがPKを蹴らなかったのは大きくのしかかる重圧に耐えられなかったからでしょう。

PKは、半端ない重圧がかかるジャンケンです…。いや、ジャンケンならそこまで重圧かからないし、そもそもスペインのようにいつもジャンケンに負けるチームなんてありえないはずです。

クロアチアと、日本やスペイン、ブラジルを比べるとPKはジャンケンに思えなくなります。

モドリッチとネイマールはどちらが優れたキッカーか?と問われたら、答えは割れるでしょうが、多数決ならネイマールです。

しかし、どちらが優れたペナルティ・キッカーか?と聞かれたら、どうでしょうか。

トップレベルでもPKは練習すれば強くなれるのでしょうか?そうだとしたら、スペインの体たらくはどう説明したら良いのでしょう?

「半端ない重圧がかかるジャンケン」なんて、練習できないというのが実際のところです。どんなに練習でPKが上手くなっても、実際の試合では練習では感じなかった巨大な重圧の下で蹴ることになります。



さて、前置きが長くなりましたが、高校野球や高校サッカー、日本の高校生は素晴らしい!というお話です。

長崎の国見は「「宣言PKをやっている」そうです。

キッカーは右、左、真ん中など蹴る方向をGKに宣言してから助走に入るという、とんでもない練習です。キッカーが圧倒的に不利です。

ただ、それでも際どいコースに蹴る精度と、GKに触れさせない速く強いシュートはセーブするのが難しいのが現実です。

手前味噌?になりますが、かつて横浜フリューゲルスのエドゥーのPKは、相手GKに方向を完全に読まれているケースが少なくありませんでした。

しかし、PKをセーブされた記憶はほとんどありません。

シュートの方向に正確に飛んだGKの手に触れることなく、エドゥーの強烈すぎるシュートはサイドネットを揺らして、キーパーは枯れ木のように崩れ落ちているのでした。

「PKを外すなんて考えたこともない」。エドゥーの左足には、揺るぎない自信が宿っていました。

国見のように、キッカーが不利な状況での練習を重ねたら、大舞台でGKに反応されても動じなくなるかもしれません。

そして、この話には続きがあります。青森山田にはPK専門のGKもいました。PK戦であの国見を競り落としたのが、この〝クローザーGK〟でした。

彼らの全身からは、揺るぎない自信のオーラが発散されていました。

揺るぎない自信のオーラ。

ネイマールに欠落していて、モドリッチには骨の髄から染み付いていたものです。

そして、もしかしたら、あの日のサムライたちがドイツやスペイン相手でも絶対に手放さなかったのに、最後の土壇場で見失ってしまったのも、揺るぎない自信だったのかもしれません。
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今日の読売新聞朝刊、社会面「今もどこかで」。

※マニー・パッキャオやフロイド・メイウェザー、PRIDE、ジェイコブ・スティッチ・デュランなどの固有名詞は記事には出ていませんが、明らかに間違いの無い事実なので「格闘技大会」「米国の著名な職人」を書き換えています。



この記事の〝主人公〟は日本最高のハンドラッパー、永末貴之

井上尚弥や那須川天心、田中恒成らが全幅の信頼を寄せる永末は衝撃を逃すため、部位によって厚みや包帯の種類を変えるといいます。

選手の好みはもちろん、試合の戦略、利き手…頭にたたき込んだ情報を基に巻き方も変更します。

拳を痛めたことのある田中は「巻いてもらうと、ほかの人とこんなに違うのかと思うほど、違う。圧倒的な技術力と信頼感がある」と絶賛。

永末の本業はトレーナー。マニー・パッキャオにとってのフレディ・ローチがトレーナーであり、ハンドラッパーであったように。

ローチと一時袂を分かっていたパッキャオが、ルーカス・マティセ戦前のロッカールームで、メイントレーナーに昇格した幼なじみのブボイ・フェルナンデスに任せずに、自分でバンテージを巻いては解くことを繰り返していたのは、非常に興味深い光景でした。

パッキャオがローチを再びチームに呼び寄せたのは、アジア人特有の義理人情だけが理由ではなかったのかもしれません。

また、フロイド・メイウェザーがラファエル・ガルシアにしか自分の拳を触らせなかったのも、あまりにも有名な話です。

永末がハンドラッパーの道に入ったきっかけは、15年ほど前にPRIDEの大会で来日していたジェイコブ・スティッチ・デュランが開いた講習会でした。

それまで、選手のバンテージ検査員として何百も見てきた永末ですが、デュランのラップに初めて「美しい」と感動しました。

300万円以上もかけて、国内外から数十種類の包帯やテーピングを取り寄せ、伸縮性や重さ、汗の吸収率に特徴があることを学びます。

試合会場ではゴミ箱に捨てられたバンテージも拾い集め、海外の映像を見ては巻き方を研究する日々。

7、8年が経った頃には選手の間で評判になっていました。

「魔法のようだ」。

当たり前ですが、たかがバンテージではないのです。


コーナーの職人たちが脚光を浴びるのは、ボクシングファンとして、とても興味深く、大歓迎です。 
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