Hope Lights Our Way  希望の道を、つなごう。

ジュニアフェザー級、122ポンド。

バンタム級よりも重く、フェザーよりも軽い、このクラスは個性的なファイターを生み出し続けて来ました。

新設階級として誕生してから57年。

PFPという切り口から〝そこ(ジュニアフェザー級)に誰がいたのか?〟を振り返ってみましょう。


Weight-¥のコピー

リング誌が1980〜2017年まで実施していたBEST FIGHTER POLL(年間PFP)で〝そこ〟を見ると、初回の1980年でいきなりウィルフレド・ゴメスが3位にランクイン。

1979年締めのゴメスは28勝28KO無敗1分、WBCジュニアフェザー級のタイトルを12連続防衛中(全てKO勝ち)。1位はロベルト・デュラン、2位がシュガー・レイ・レナード、そしてゴメス。

タラレバですが、1981年のサルバドル・サンチェスとの大勝負に勝っていたなら、間違いなく1位評価に輝いていたでしょう。

翌1981年にも5位に踏みとどまったゴメス。

再び122パウンダーがPFPに登場するのは1988年にサーマート・パヤクァルンからWBCタイトルを強奪したジェフ・フェネックが5位に入るまで待たねばなりませんでした。

さらに、そのフェネックから9年後の2007年にWBC王者イスラエル・バスケスが7位に。翌2008年にはバンタム級時代にすでにPFPファイターとして活躍していたラファエルが、宿敵バスケス6位に続く7位にランクイン。

そして2010年にはプエルトリコが送り出した最後の軽量級スター、ファンマ・ロペスが7位に。そして、2012年にはジュニアフェザー級の世界戦を4試合こなしたノニト・ドネアが5位に。

そのドネアにボクシングのレッスンを施したギレルモ・リゴンドーが2013年に初登場8位、翌年には5位にジャンプアップ。

ゴメス、フェネック、バスケス、マルケス、ファンマ、ドネア、リゴンドー。この7人がBEST FIGHTER POLL(年間PFP)10傑に数えられた122パウンダーです。

では、2017年でBEST FIGHTER POLLが終わってしまった、そのあとのジュニアフェザー級シーンはどんな歩みを見せて、現在に至っているのでしょうか…。




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新橋は酒を飲んで酔っ払うだけの場所ではありません。

日本で初めて鉄道が開通したのが新橋⇆横浜。1872年10月14日のことでした。

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それ以前も実験線で蒸気機関車は走ったことがありました。さらに、室町時代にすでに「鉄の軌道」を走るトロッコが存在していたことなど、何を「鉄道」と定義するかはさておき、ここでは「運賃を取って不特定多数の人を運ぶ」ことを必須とします。

最近は地方の不採算路線が廃線になるなど、悲しいニュースもよく耳にしますが、日本中に張り巡らされた鉄道網は、単なる移動手段を超えて他国ではあり得ない文化、趣味の領域にまで入り込んでいます。

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その、はじめの一歩がここでした。

プロレスでいうと力道山、ボクシングなら白井義男のような記念碑です。
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大阪府と市が開業を目指すIR(カジノを含む統合型リゾート)について今日、斉藤鉄夫国交大臣がIR整備計画を正式に認定しました。国内で初の認定。 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐっては、大阪府・市と長崎県の整備計画を協議するIR推進本部の会合が14日朝に開かれ、本部長を務める岸田総理大阪の計画の認定を表明していました。 岸田総理「国土交通大臣が大阪の区域整備計画の認定を行うことになりました。大阪のIRについては2025年の大阪・関西万博開催後の関西圏の発展や我が国の成長に寄与するとともに、日本の魅力を世界に発信する観光拠点となることが期待されています」



https://www.investosaka.jp/business/yumeshima.html

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ジュニアフェザー級を語るとき、必ず向き合わなければならないのが「ウィルフレド・ゴメス」です。

よく言うと「今でもゴメス」、悪く言うと「いまだにゴメス」。

それほどゴメスが傑出して強かったということ、です。

そして下のバンタム級と上のフェザー級のビッグネームとの激しい戦い、つまり「誰と戦ったのか?」という命題がバズーカ・ゴメスの印象を極彩色にしているのです。

アンダードッグと見られながら、驚異のKOパンチャー、カルロス・サラテを迎えた防衛戦を番狂せで飾った母国プエルトリコのサンファンでの快勝。

逆にフェイバリットでサルバドール・サンチェスに挑戦、8ラウンドでストップされたシーザースパレス。

バンタム級屈指のピッグパンチャーを撃ち落とし、フェザー級史を代表する万能選手に跳ね返されたゴメスは、まさにジュニアフェザー級を象徴するファイターでした。

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そして、この階級ではアジアからも大きな花火がいくつも打ち上げられました。

南アフリカでアーノルド・テイラーを破ってWBAバンタム級王者になった洪秀煥は、またしても敵地パナマでエクトル・カラスキリャとのWBAジュニアフェザー級初代王者決定戦で2ラウンドに4度倒されながら、3ラウンドで大逆転KO勝利を収めます。

ファイティング原田に次ぐアジア史上2人目の2階級制覇は、韓国では「四転五起神話」と呼ばれるまさに伝説となっています。



タイでは「芸術」、日本では「貴公子」と呼ばれたサーマート・パヤクアルンもまた、122バウンドを鮮やかな色彩に染めたスター選手でした。

あのルペ・ピントールを5ラウンドでノックアウトしてWBCタイトルを獲得、23歳のサウスポーはこの時点で「日本には呼んではいけないファイター」「日本で見ることのできないファイター」になります。

しかし、サーマート(天からの授かりもの)の異名を持つハンサムな若者は享楽に流された生活を改善できません。

それでも初防衛戦に成功、2度目の防衛戦で元世界バンタム級王者のオージーを迎えます。

また世界王者とはいえ、当時はマイナーだったIBF、天才貴公子の敵ではないと考えられていましたが…このオージーはのちの一発殿堂、ジェフ・フェネックでした。

4ラウンドでKOされたサーマートは、この試合を最後に世界戦線から消えてしまいます。

この試合で、サーマートは〝パッキャオの先駆け〟フェネックからプロ初のダウンを奪いました。

その才能が〝サーマート〟であったことは、彼を少し見ただけでわかるでしょう。

とんでもない才能でした。



サーマートとは逆に元バンタム級王者の挑戦を一蹴したのが、WBA王者ファン・ホセ・エストラーダ。

エンドレス・ファイター六車卓也の2階級制覇の夢を11ラウンドで打ち砕きました。



ダニエル・サラゴサも元バンタム級王者のサラテと決定戦を争いWBC王者に。

一度タイトルを失った後、畑中清詞からタイトルを奪って返り咲き。

元バンタム級王者の辰吉丈一郎の挑戦を2度退けました。



元WBAバンタム級王者ウィルフレド・バスケスは元WBC王者でWBAジュニアフェザー級王者ラウル・ベレスから大番狂せでタイトル奪取。

IBF王座を16度防衛し、当時バンタム級史上最高の議論にもあがったオルランド・カニザレスの挑戦も阻みました。

バスケスはフェザー級も制覇しますが、37歳のときナジーム・ハメドの生贄に供されてしまいます。



キコ・マルチネスもジュニアフェザー級の壁として、バンタム級王者・長谷川穂積の負けに立ち塞がり、ノニト・ドネアは、本物のジュニアフェザー級ギレルモ・リゴンドーにボクシングのレッスンを受けさせられてしまいます。



バンタム級王者からスタートしたアブネル・マレスとレオ・サンタクルスの人気者メキシカンは出来レースでフェザー級まで制覇しますが、彼らのジュニアフェザー級時代のインパクトは希薄。



IBFとWBAのジュニアフェザー級のストラップを束ねたカール・フランプトンは、サンタクルスとニューヨークとラスベガスでフェザー級でビッグファイトを繰り広げ、Fighter Of The Yearにも輝きました。



軽量級は欧米の死角ですが、アジアでは注目され、個性的なファイターを生み出してきました。

世界的にもメキシカンのサンタクルスやマレス、米国にファンベースのあるアイルランドの人気者フランプトンが絡むと、人気階級の中途半端なボクサーの試合よりも大きな注目を集めます。




7月25日、日本で井上尚弥の挑戦を受けるのはスティーブン・フルトン。

メキシカンでもアイルランド人でも、プエルトリコ人でもない、米国で最も〝蔑視〟される軽量級の小さな黒人です。

フルトンが井上との試合を希求し続けていたのは、ポール・バトラーらのように「目当てはカネだけ」ではないでしょう。

2年前にアンジェロ・レオを破って世界王者になったときから、フルトンは「軽量級の注目度や待遇はひどい」と悩み、その〝突破口〟を探していました。

フルトンが思い出したのは、井上尚弥がマディソン・スクエア・ガーデンよりも大きな会場でメインを張り、フルハウスの大観衆から応援されている、米国では絶対にあり得ない光景でした。

You know I’m going to have to go to Japan to fight (Naoya) Inoue.

「(尊敬される王者になるためには)日本に行って井上尚弥に勝たなければならない」。

7月25日まで、あと101日。

122パウンドの歴史に残る名勝負を期待しましょう。

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Saturday 22, April 2023
  
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada
commission:Nevada Athletic Commission
promoter:Tom Brown (TGB Promotions)
     Oscar De La Hoya (Golden Boy Promotions)

matchmaker:Tom Brown
media:DAZN 



ガーボンタ・デービスとライアン・ガルシアのメガファイトまで、あと10日。

「PPVの時代は終わった」と豪語してボクシングビジネスに参入したDAZN でしたが、最初からビッグファイトはPPVで提供し続けています。やってることは詐欺同然です。

そのPPVの単価は$84.99。日本円で約1万1,000円。高ッ!

ライアン・ガルシアをプロモートするオスカー・デラホーヤは「ライアンとタンクが没落一方のボクシング市場を救うきっかけになる。PPVは200万件を売り上げるだろう」と語っていますが、関係者もメディアもファンも200万件なんて数字が絵空事であるのはわかっています。

ここまで小粒なマッチアップが、今の米国で最も大きな興行になるというのも寂しい限りですが、試合そのものは面白くなりそうです。

タンク・デービスが「キャリア最強の相手」と認め、キング・ライのパワーに恐怖しているのは136ポンドのキャッチウェイトと、当日のリバウンド制限(10ポンド)を条約に盛り込ませたことからも明らかです。

タンクの方が体重超過、あるいは二人とも体重超過なんて喜劇も、このマッチアップにはお似合いかもしれません。

ボクサーとしては体重超過に怠け癖、人間としては犯罪を重ねるタンクがキャッチウェイトとリバウンド制限を譲らなかったというのは失笑ものですが、勝敗予想は28歳のトラブルメーカーに偏っています。

トップレベルのテクニシャンとは到底言えないレオ・サンタクルスにボクシングを許し、力づくで勝つしかなかったタンクが、力づくで勝てない相手にどんなファイトを見せるのか?

そして、キング・ライは、タンクにとって「力づくでは勝てない相手」としてリングに上がることが出来るのか?

最強や最高を極めるメガファイトとは口が裂けても言えませんが、いろんな角度から面白く見れそうです。
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